【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈4〉

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クローゼットから現れたのは、12歳ほどの外国人の少年だった

「¡Déjalo ir! (放せ！)」

少年は拘束から逃れようと暴れるが、力の差は歴然で、逃れることはできない

「子供……少年兵か」

身なりと銃の扱い方、今の今まで気配を悟らせずに隠れていた手腕から、小鳥遊はそう結論付けた

そして、銃口を向ける相手を少年からカリーへと移した

「どうやら、我々が把握しているのは、極一部のようだな カリー社長」

「……………」

「此処で話さなくても結構
貴方の口を割らせる方法など、腐る程ある」

「¡Déjalo ir! Voy a matarlo！！」

「黙らせろ」

小鳥遊がそう言うと、喚き散らす少年を小鳥遊の部下は気絶させた

「上司からは今ここで抹殺しろと言われているが…こうも想定外が現れては殺すに殺せない
貴方には暫く牢獄で暮らしてもらう事になりそうだ」

そして、小鳥遊はもう一人の部下にカリーを連れて行くよう指示した

「私を潰した所で、状況は変わらないぞ 小娘」

「負け犬の遠吠えか…」

去り際カリーが放った言葉に小鳥遊は呆れたようにそう言った

小鳥遊の部下達がカリーと少年を連れて行くと、入れ替わりでフレッドが部屋に入って来た

「何だ？ あの子供」

「カリー社長が雇った少年兵」

フレッドの問いに小鳥遊はそう答えながら、十七夜月(かのう)と言峰を拘束している縄を切った

「とんだクズだな」

「今更、でしょ……さてｰｰｰｰｰ」

小鳥遊は仙波を見た

「今まで、ご静聴頂き感謝します Monsieur.仙波」

「君の名は聞いたことがあるよ Ms.ダルシアク とても優秀な心理学者だと
まぁ…どうやらそれは、本職ではなさそうだが」

「ﾌﾌﾌ 本職ですよ」

「さて、君は私をどうするつもりだ？」

「貴方を日本警察に引き渡す……という表現は正確ではないありませんね
より正確に言うならば、“身柄を拘束された”貴方を、この海のど真ん中から日本へと輸送する」

「身柄を拘束？ 君達が？ それとも彼等がか？」

無理だと嘲笑うように仙波は言った

「確かに、我々に逮捕権は無いし、日本国内ではない此処では、警視庁の刑事が所有する逮捕権も無意味」

「その通りだ
そもそも、私を逮捕し有罪にするだけの証拠を君達は持っているのか？」

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