【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈4〉

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「！？ 支配人がディーラーを！？」

支配人の言葉に周りがざわめいた

「はい 常連のジョン様とかの有名な張社長がつく台ですから、相当な額の賭けになるでしょう
なので、支配人たる私自ら、ディーラーを担当させていただきます」

支配人はそう言うと、席を見た

3つあるうちの2つは既に埋まっている

「どなたか、参加される方はいらっしゃいませんか？」

支配人が呼び掛けるも、皆苦笑いするだけで席へは近付かない

「(そりゃそうだ
相手は、あの張浩然 総資産600億ドルの資産家とのギャンブルなんて、負けたら人生終わる額になるだろうしな)」

「……いないのか
じゃあ、グレイ お前やるか？」

反応のない客を見兼ねた張が、自身の斜め後ろに立つグレイにそう言った

「命令なら」

「おいおい、今は仕事じゃないぞ」

「…………」

グレイは無言で空いていた席に座った

「では、始めましょうか」





ルールは一般的なテキサスホールデム

カードはそれぞれに2枚配られ、場に5枚置かれている

場に置かれた5枚と手持ちの2枚で役を作るというシンプルなものだ

1ゲーム目

ベット・レイズ・コール

場の5枚が全て公開された時の掛け金は10万ドルだった

3人の内、誰一人勝負を降りていない

“Showdown”

「“スリーカード" ジョン様の勝利です」

「これはやられたな」

「(何で1000ドルが10万ドルになるんだよ！ 金持ち怖え…)」



2ゲーム目

1ゲーム目同様、チップを賭けていく

場のカードが公開され、チップを更に賭けていく

「…………」

「グレイ様 いかがなさいますか？」

「オール・インでもするか？」

考え込むグレイに張がそう言った

「フォールド」

張の言葉には一切耳を傾けずにグレイは勝負を降りた

“Showdown”

「”フラッシュ“ ジョン様の勝利です」

「(ご、50万ドルの勝ち…！！)」



3ゲーム目

「なぁ、Mr.ジョン」

「？ なんでしょう？」

「察しているかもしれないが、俺はポーカーが弱くてな
さっきの客に300万ドルも負けてしまった」

「それはそれは…災難でしたね」

「その負けを…取り返さなければと思っているんだ」

「はい？」

「オール・イン……500万ドルだ」

「なっ…！？」

張の言葉にジョンは目を見開いた

「グレイ様 いかがなさいますか？」

「コール」

迷いなくグレイはそう言った

「(負けたらとんでもない額だ…だが…)」

ジョンは自分のカードを見た

「……コール」

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