【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈4〉

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翌日

十七夜月(かのう)は、公安部に来た

扉を開けると、忙しなく動き回っていた刑事達が動きを止める

「お待ちしてました」

その中、風見がやって来た

「デスクに案内します」

風見の後について行くと、真新しいデスクがあった

「もうすぐ、会議が始まります その会議に出席を」

「会議？」

「はい
先日、ドイツの外交官が爆死した件について」

「事故死と聞いているけど」

十七夜月(かのう)はデスクに荷物を置き、眼鏡を外してそう言った

「その外交官は、例の組織に狙われていました
しかし、連中が殺害する前に何者か……”狐"が殺害したと」

「”狐"が？」

「はい
詳細は会議で 行きましょう」





会議室

風見は前で説明をするらしく、行ってしまった

十七夜月(かのう)は、今居る位置から一番近い席に腰掛け、風見から受け取った資料に目を通す

ちなみに、いつも掛けていた眼鏡は会議室のドア付近にあったゴミ箱に投げ捨てた

「(アロイス・フィレンツェル
BNDの捜査官で駐日ドイツ大使館所属の外交官として日本に潜入
死因は、火災による一酸化炭素中毒
……………概ね、Aさんが描いた脚本通りか)」

フィレンツェルを生かし、組織から逃がす為にDGSEが立てた作戦の通り

より正確には、その作戦に忍ばせた小鳥遊の思惑の通り、だ

小鳥遊曰く、爆発も”狐"の存在の匂わせも、組織を出し抜く為の演出

DGSEの目的は、BNDに恩を売って協力関係を築くこと

その為には、フィレンツェルを生かして、彼が得た情報ごとBNDへ送り届けることが必要だった

しかし、NOCを生かして逃がすことを組織は好まない

それをよく知っているからこそ、フィレンツェルの死を偽装し、情報の焼失を組織に印象付けた

そして、そこで”狐"を出したのは、横槍を入れたのが諜報機関であることを隠すため

「(全く、上手いことやるんだから)」

十七夜月(かのう)は、資料に落としていた視線を上げた

既に会議は始まり、風見がホワイトボードを使って説明をしていた

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