【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈4〉

・ ページ3

「ｰｰｰｰｰ全員、動くな」

扉を開けて入って来た人物がそう言った

黒いパンツスーツを着た女と、銃を構えたスーツ姿の2人の男

「Ms.ダルシアク……急な来訪は控えてくれませんかねぇ
私とて、暇ではないのですよ 現に今も商談中でした」

「商談？
日本の刑事を呼んでですか？」

「彼等は…所謂、証人です」

「証人、ですか……まぁ、いいでしょう」

「本日はどのようなご要件で？」

「貴方に大事な連絡が」

小鳥遊はそう言うと、革製のバインダーを片手に歩き出した

カリーの部下が銃口を向けていることなどお構い無しに

テーブルの前で止まると、小鳥遊はバインダーを開いてカリーに見せた

「今、この瞬間をもって、この船の船籍は剥奪
我々の権限により、この船及び貨物、その他全てを押収する」

「何！？」

カリーは、バインダーを奪い取ると、挟まれていた1枚の紙に書かれた文章とサインを見ると、目を見開いた

ｶﾞﾝｯ

そして、カリーはバインダーを小鳥遊に向かって投げ付けた

小鳥遊は予想してたかのように飛んできたバインダーを避ける

「この私を、切り捨てる気か！？」

「これは決定事項です 貴方がいくら喚いても、変更などありませんよ」

「どれだけ私がお前達“DGSE”に手を貸してやっていると思っている！？」

「しかし、貴方は我々との契約において、いくつもの違反を犯している」

小鳥遊はそう言うと、バインダーを拾い上げた

「契約違反？
私のビジネスのどこが、フランスに不利益をもたらしていると？」

「かつて、日本のアンダーグラウンドで行われていた児童買春に目を付けた貴方は、それを自身の人身売買市場に組み込み、市場を拡大させた
これは許される行為ではない」

「ﾌﾌﾌ 人もまた、商売の道具なのですよ Ms.ダルシアク」

「とんだクズね」

カリーの言葉に言峰がそう吐き捨てた

「”商品“は黙ってなさい」

「何ですってｰｰｰｰｰ」

「ｰｰｰｰｰ言峰警視正」

「？」

言葉を遮った小鳥遊を言峰は見た

小鳥遊は口元で人差し指を立てていた

「カリー社長
貴方がごねる事は分かっていました
なので此方も、相応の手段を取らせていただきました」

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す