【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈2〉

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「な…！？」

「手荒な真似ですみません
ですが、この件に君達を巻き込むわけにはいかない」

「十七夜月(かのう)警部…貴方は一体ｰｰｰｰｰ」

「ｰｰｰｰｰNeed not to know.」

何者なんだという白鳥の問いを遮って、十七夜月(かのう)は流暢な英語でそう言った

「「「！？」」」

警察官ならば誰もが知っているワンフレーズ

“知る必要のない事”

この言葉が十七夜月(かのう)から出てきた以上、白鳥は引き下がらざるを得ない

この場で唯一彼に何かを言えるのは目暮だが、目暮は最初から引き下がることを決めている

故に、十七夜月(かのう)に異議を唱える者など出てこない

十七夜月(かのう)は気絶した佐藤を目暮に預けた

そして、会議室の扉に視線を向ける

「………十七夜月(かのう)君」

「？」

「高木君を頼んだ」

目暮は再度同じ事を言った

「はい」

十七夜月(かのう)の返答を聞いた目暮は、佐藤を抱えて会議室を出ていった

それに千葉達も納得のいかない表情で続いて出て行った





「『Need not to know.』…貴方の口から出ると恐ろしい言葉ですね」

風見は再び椅子に座った十七夜月(かのう)にそう言った

「それはどういう意味ｰｰｰｰｰ」

ｰｰｰｰｰｺﾝｺﾝｺﾝ

会議室にノックが響いた

「失礼します」

入室の許可を待たずに、ノックをした人物は扉を開けて室内へと入る

ヨーロッパ系の男だ

男は流暢な日本語で言った

「初めまして
私は、フランス外務省CAPS・駐フランス大使館軍事部外事行動課所属のジル・コルベールです
今回の『battlecry(バトルクライ)』について、情報提供をしにきました」

「フランス外務省…CAPS…？」

「フランス大使館軍事……何？」

公安部の刑事達は突然の来訪者に困惑していた

「フランス外務省CAPS直轄、駐日フランス大使館軍事部外事行動課です
外務省と軍事省が合同で、将来的な実装を見据えて試験的に導入した特別機関」

十七夜月(かのう)が困惑する刑事達に説明した

「特別機関？」

「国際会議等での要人警護警備計画、テロ対策、駐在国への情報提供及び協力が我々の任務です」

ジルはそう言うと、正面のスクリーンに表示されている画像を指す

「時間がありません 本題に入ります」

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