【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈2〉

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ﾊﾟｼｯ

「動画？」

キャッチした携帯電話の画面には観葉植物越しに撮られた動画が表示されていた

「それを観れば大体分かる」

小鳥遊にそう言われ、十七夜月(かのう)は再生ボタンを押した





『ｰｰｰｰｰ何時もありがとうございます』

『いいえ、これくらい…
あの女を破滅に追い込む手段の1つに過ぎません』

『今回は、最先端技術を搭載した美顔器ですか…』

『生産コストは幾らか掛かりますが、それに見合う利益は得られるかと』

『それはそれは……こちらは何時ものです』

『ありがとうございます』





動画に写っていたのは、皇と御堂の秘書である斉藤の2人だった

動画内で皇は斉藤からSDカードを受け取り、斉藤は分厚い封筒を皇から受け取っていた

「どういうことか、説明して頂いても？」

目暮が皇と斉藤にそう聞いた

「嘘です！ 私達がそんな事するはず…！」

「そうですよ
そもそも、その映像が本物という証拠はあるんですか？
というか、それって盗撮なんじゃ…」

斉藤と皇がそう言った

そう言われ、目暮が小鳥遊を見る

「それは、御堂社長から送られてきたもの
社長である彼女が、会議室の1つや2つにカメラを仕掛けて何が悪い？」

「何故貴女がこれを？」

十七夜月(かのう)が小鳥遊にそう聞いた

「映像の通り、御堂社長の会社には産業スパイがいた
彼女はその存在に薄々勘づいていて、私に相談をしてきたというわけ」

「成程」

「この動画の信憑性は不明ですし、それは殺害の動機にはならないのでは？」

皇がそう言った

「私は知ってることを警察に教えただけ
まぁ、動画の信憑性については保証するけど」

「ｰｰｰｰｰそれについては追々調べるとして…今は御堂社長を殺害した犯人が誰かを明らかにしなければいけません」

皇が何かを言うより先に、十七夜月(かのう)がそう言った

やたら小鳥遊に突っ掛かる辺り、皇は何かを知っているあるいは犯人なのだろう

「犯人はいつ毒を盛ったんでしょうか？」

高木がそう疑問を溢した

張が渡した口紅から毒が出たとはいえ、自らの会社の試作品に毒を盛って毒殺するなんて自分が犯人だと言っているようなものだ

そもそも、張には動機がない

動機がありそうなのは、皇と斉藤

産業スパイの件がバレたからという動機はある

だが、矢張り問題なのは毒を盛ったタイミングだ

犯人の何時毒を盛ったのだろうか

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