検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:3,177 hit

第12話 イシ×ト×ヤクソク【ククルーマウンテン編】 ページ21

其れは、イルミと会話をして直ぐに起きた事だった。

「姉さん!助けて!!」

『キル、どうしたの?!そんなに慌てて。』

扉を壊す勢いで入って来たキルアにAは目を向けた。

「ハァハァ、イ、イル兄が、アルカを地下に閉じ込めようしてるんだ…」

キルアの言葉に嫌な感が働いた。

私の記憶が確かなら…執事のヤスハが" 億万長者になりたい"とお願いし、その尻拭いを… 67人の命と共に道連れにしたのは。

『っ!キル、貴方は部屋に戻っていなさい。』

今私の脳内にあのツェペリ伯父様が、上下に分断され、死んでいった最悪なビジョンが浮かんだ。

あんな思い…二度としたくない。

まして、キルアが人の死を知るには、まだ幼な過ぎる。

「姉さん…」

Aの覚悟を見抜いたのか、キルアは泣きそうな表情で彼女のスカートを握り締めた。

「姉さん、また、会えるよね?絶対会えるよね!」

キルアの懇願を聞きたい。

しかし、今からしようとする事を考えると、其れは叶わない。

なら、せめて…

『キル、もしかしたら、姉さんは暫くの間キルや皆に会えなくなるかも知れない。』

「ッ!姉さん…俺、そんなのイヤだよ。」

ポロポロと涙を流すキルアをAはギュッと抱きしめた。

『でも、約束するわ。
時が経ってキルが自分の強い意思で、何かを決意する時が来たら、私達は再び会う事が出来る。』

「何かを決意する時?」

『そうよ、自分の堅い意思で何かを変えたい。
そう願った時、友達や進むべき道を得る。』

Aから放たれた"友達"という言葉にキルアはピクンと反応した。

「友、達、俺にできるかな?」

『勿論よ、キルが家族と同じ様に、大切に思った人を見捨てないって事はよく知っているもの。』

その優しさを失わないで欲しい…

針に対しての祈りは、メェいっぱい込めたつもりだけど…

其れがいつ発動するかは、分からない。

けど…少なくともハンター試験には絶対発動する様に。

『キル、だからその時まで自身の心を…意思を失わないでね。約束してくれる?』

「……うん、姉さんも約束だよ。絶対にまた会おうね。」

『ええ、じゃあ、指切りしましょう。』

"指切りげんまん嘘付いたら針千本のーます!
誓いのチュー"

「って、なんでチュー??」

『あら、その方が真実味が出るでしょ。
其れにキスは信頼の証だから。』

「姉さん、フン、絶対約束だかんな!」

必死に迫るキルアの事を微笑ましいと思いながら私はこの言葉を口にした。

『アルちゃんの事は私に任せて、キルは彼が来る前に早く。』

Aの言葉に素直に頷き、二人は部屋を出た。

第13話 月闇の胸の内【ククルーマウンテン編】→←第11話 セイヤク×ハ×ジュバク 【ククルーマウンテン編】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:ジョジョの奇妙な冒険 , クロスオーバー , HUNTER×HUNTER   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空夜☆時音 | 作成日時:2019年10月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。