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虚伝8 近侍と見守るモノ ページ10

「さて、気を取り直してこの本丸の案内を頼んだぞ。山姥切よ。」

「な、待て、何故、俺なんだ?」

「それはだな、お主がこの本丸の近侍だからだ。」

「いや…近侍だからって…は?近侍だと。
今、この本丸の近侍は三日月、アンタだろ?」

何かの間違いだろうといった表情の山姥切に対し、三日月は。

「嗚呼、そう言えば伝え忘れていたな。
主の命により第一部隊隊長及び近侍の役目は山姥切になった。」

うっかりうっかりと云った調子で自身の頭をポンッと軽めに叩いた。

「俺には…無理だ。出来る筈が…」

「御主はこの本丸に最初からあった刀だ。
何も心配ない。
嗚呼、そう言えば巫女姫殿もこの事を主から聞いていたであろうか?」

『ええ、先程こんちゃんから伝達を受けました。
って、三尊、あまり飲むと胃もたれを起こしちゃいますよ。』

「ヒック、はーい、あ、近侍のアンタも飲むか?」

「アンタじゃない、俺には山姥切国広という名がある。」

「ヘェ〜山姥切国広…じゃあ、まんばちゃんだな。」

「な、変な呼び方をするな!」

『まあ、三尊、良い愛称ね。』

「ッアンタも…頷くな。
其れと不動はあまり寄るな酒臭い。」

「ムゥ、酒じゃない甘酒だ!ん、あれ?」

不動は何が気になったのか、山姥切の顔が見える位置に近づいた。

「なんだ?」

「何でそんな汚い布切れを被ってるだ?」

「な、触るな。」

『三尊、その辺に。ほら、彼が困っているでしょ?』

優姫が不動を宥めている様子に三日月は笑みを浮かべた。

「うむ、それでは山姥切、頼んだぞ。」

「な、おい、三日月!!」

去ってしまった三日月に手を伸ばしたが其れは叶わず、彼の手はただ空を切っただけだった。


「はぁ、仕方ない。
巫女姫殿、写しの俺で良ければこの本丸を案内しよう。不動行光もだ、しっかり着いて来るんだぞ。」


『ありがとうございます、近侍殿。
さあ、三尊、参りましょう。』


「ヒック、ふぁーい。」


こうして、三人は本丸の方へ。


そして…少し離れた場所で。


「うむ、なかなか面白い娘だ。」


だが、何故だろうか…あの娘を見ていると…悲しくなる。


彼女は今までの物語の中を繰り返している中に突然訪れた標だからだろうか?


それとも…何か他に。


「…いや、今はまだ、分からずとも良いか。
俺はただ彼奴らの行く末をただ見守るとしよう。」


こうして、三日月はその場を去った。

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設定タグ:刀ステ , 刀剣乱舞 , とうらぶ   
作品ジャンル:アニメ
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紗華(プロフ) - 刀剣乱舞が大好きで、刀ステも刀ミュもライビュや、DVDで全て見てます!特にまんばちゃんと長谷部が好きで、まっきーとまーしを追いかけてます!更新頑張って下さい!!長文失礼しました (2018年7月30日 20時) (レス) id: dc225031eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空夜☆時音 | 作成日時:2018年6月28日 20時

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