☆4ページ☆ 全て終わったなら… 【走れメロス】 ページ6
川でメロスと別れた二人は。
「単刀直入に聞くけど、君、一体何者だい?」
『本当にストレートに聞いてきましたね。』
「だって君、明らかに怪しいんだもん。
其れに僕が蜘蛛の糸を出した時、全然驚かなかったし。君…一体なんなんだい?」
まあ、私のパートナーがパートナーだからなぁ…如何やら、其れがアウトだったらしい。
『見て分かりませんか?私は文学を愛するただの"本の虫"です。
其れにそう簡単に私の名前を教える訳にはいかないのですよ。』
少し皮肉を含んだ彼女の言葉に彼は驚いた。
「…へぇ、君、面白いね。
なら、僕は君の事をそうだね…"菫の君"と呼ぶよ。」
芥川はAの金色の髪をまるで愛でるよに触れると。
「ねぇ、菫の君。
もし、この物語が完結したなら、姫…君の名前を…教えてくれるかい?」
妖艶な笑みを浮かべる彼にAは。
『良いですよ、その時は貴方の名前も教えて下さいね。その時まで、私は貴方の事を…そうですね、龍の君と呼ばせて頂きます。
(まあ、貴方が誰か分かっちゃいましたけどね。)』
"蜘蛛の糸"
其れを操るのはあの作品の著者だけだから。
「その言葉、忘れないでね。」
そう思いながら、Aは首を振った。
☆
そして、暫く経った頃、二人は身ぐるみ全部剥がされ、くたくたになって倒れているメロスを見つけた。
此処までは原作の通り。
このまま行けば大丈夫だと、分かっている,
けど…私はどうしても彼の事を見て見ぬ振りは出来なかった。
『メロス、気を失ってわいけない!
私の命はどうでも良いのです!
良き友達の為に!走ってメロス!貴方を信じて待っている友の為に!』
その言葉がメロスに届いたのか、彼の手はピクリと動いた。
「(そうだ…俺は…走らなければ…今走らなければ待っている友を裏切る事になる。
もう、二度と…裏切ったり、裏切られたくなんかない。)」
メロスは俯せから転がる。
其れを確認すると、Aの背後で控えていた芥川は。
自分の水筒を取り出しメロスの前に置いた。
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なのは(プロフ) - 更新楽しみです! (2020年7月3日 3時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - 夢さん» ありがとうございます!pixivとこの作品は重なる様に書いて居ますので好みによって違うかも知れません。これからもよろしくお願いします! (2020年5月25日 15時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - pixivでも見てます!更新頑張ってください!(私も小説頑張ります) (2020年5月25日 14時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)
夢 - がんばれがんばれ(語彙力) (2020年5月25日 10時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)
べっこうあめ - 初コメ失礼します! めっちゃ面白いです!作ってくれてありがとうございますm(_ _)m (2020年5月21日 8時) (レス) id: 036a34d0ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空夜☆時音 | 作成日時:2020年4月18日 3時