☆7ページ☆ 貴方という… 【走れメロス】 ページ9
目の前にはフゥと煙管を吹いた土籠。
そして…
「良かった！あんた、無事だったのね！」
Aを人間姿のヤコが抱きしめていた。
「フゥーどうやら、お転婆娘を連れ戻しに来たついでに厄介な奴に出くわちまったみたいだな。」
『先生…これは….その…』
「分かってる、お前のせいじゃねえ。
如何やら、縁がお前をこの本の中に導いたらしい。
しかも、随分と懐かしい顔ぶれが揃っていると来た。」
土籠は文豪…主に芥川の方を見ると。
「100年振りか？久しいな、龍坊。」
その呼び名を聞いた芥川は。
「まさか、こんな場所でお会いできるとは…お久しぶりです。お元気そうで何よりです。」
尊敬の意を伝える為にゆっくりと頭を下げた。
「まあ、正直、お前には二度と会う事はないと思ってたんだがな…」
「ですが、どんな形であれ、貴方という蜘蛛の糸があったから僕の作品は生きて来られました。
本当に幾ら感謝しても足りないくらいです。」
「そうか…まあ、俺は人の世とは逸脱しているから、其処の闇に興味がないが…俺の相方は文学作品が好きなんだ。だから…守れよ。」
『先生…』
「んじゃ、俺達は帰るぞ。
あまり長く潜ったままだと帰れなくなるからな。
おい、くそ狐、扉を開け。」
「フン！分かってるわよ。」
ヤコは扉を開くと一足先に入る。
其れに続く様に土籠、そしてAは…
『龍之介さん、私…』
「うん、如何やらお別れの様だ。
今更だけど、僕の名は芥川龍之介だ。」
『はい、ありがとうございました。
少し早いですが、私も改めて自己紹介します。
私はかもめ学園高等部3年のAと言います。』
「A…星に愛されるか…素敵な名前だね。」
『ありがとうございます！
治さんが起きたら宜しくお伝え下さい。
では…また、何処かで』
「嗚呼、菫の君…いや、Aどうか、元気で。」
こうして、Aは扉をの中へと入っていった。
☆8ページ☆ 桜の下にて何思う？【桜の森の満開の下編】→←☆6ページ☆ 人の世は… 【走れメロス】
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なのは(プロフ) - 更新楽しみです！ (2020年7月3日 3時) (
レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - 夢さん» ありがとうございます！pixivとこの作品は重なる様に書いて居ますので好みによって違うかも知れません。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月25日 15時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - pixivでも見てます！更新頑張ってください！（私も小説頑張ります） (2020年5月25日 14時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)
夢 - がんばれがんばれ(語彙力) (2020年5月25日 10時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)
べっこうあめ - 初コメ失礼します! めっちゃ面白いです！作ってくれてありがとうございますm(_ _)m (2020年5月21日 8時) (レス) id: 036a34d0ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年4月18日 3時
