第四の怪 似た者同士 ページ6
土籠side
さて、仕事も済んだし、さっさと住処に戻るか。
俺が職員室から図書館に向かっていると。
『あ、ツッチー!丁度良いところに!』
「オイ!その呼び方止め「やあ、土籠、久しぶり」ッ七番様!」
まさか、俺の差し金だとバレたのか?
まあ、別にバレても構わんが。
『あれ?花子くんと先生って知り合いだったの?』
「まあね、俺ら七不思議同士だし。」
『そっか、あ、先生、後で〇〇君の事調べて置いてくれる?』
「ハ?まあ、別に構わんが、なんでだ?」
『その人ね、ウチの寧々を大根足とか言ってこっ酷く振ったの。
だから、その人の恥ずかしい秘密を校内放送で「A、今はヤシロを追わないと」あ、そうだった!と言う訳でよろしくね。』
トタトタと急ぎ足で走って行くアイツの背後を見ていると。
「(ハハハ、おっかねぇな。)」
「土籠、お前が何のつもりかは知らないけど…あの子に手を出すなよ。」
「…其れは、七番様には関係ない事でしょ?」
コイツはもう気づいている筈だ。
アイツの願いを聞いたならな。
「……そうだね、でも、あの子は俺の…宝物なんだ。
だから、傷ついた姿なんか見たくないし、見させたくない。」
「ふ、そうですか、貴方達は似た者同士なんですかね。」
「あは、そうだね。変なところが似てるよ。」
同じくアイツの背後姿を追うアイツは泣いてる様な、怒っている様な…そんな顔をしていた。
「七番様、俺はアイツの親の事も知っています。」
アイツの親…即ち…彼女の…
「……‥そっか。元気なのかな…」
「さてね、その辺の事情は、本人から聞いて下さい。
勿論、Aの願いを聞いた後で。」
俺のこの言葉はコイツにとっては残酷な事だ。
だが、いつかは真実を知らなければならない。
其れがコイツやアイツの為になる筈だから。
「あは、そうだね。それじゃあ、またね。」
急いで、アイツの後を追う姿に俺は思わず微笑んでいた。
そして、俺はあの時の事を思い出す。
"先生…私、彼の子を…"
もう、40年ぐらい前の事なのにまるで昨日の出来事の様に覚えている。
まさか、俺の予想を超える人物がもう一人いるなんてあの頃は思わなかったからな。
だからこそ、今回は…絶対に…
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです! (2020年2月28日 18時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです! (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます!修正しました! (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが?? (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです!!3人の反応がどんな風になるのかワクワクします!! (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空夜☆時音 | 作成日時:2020年2月16日 23時