第四十ニの怪 優しいから抱え込む【ドーナツ＆ミツバ編】 ページ48
「Aに抱きつくの久しぶりだなー」(o^^o)ｽﾘｽﾘ
「んで、何で俺まで…」
其処には偶々通りかかった土籠もいた。
「そんな事言ってー土籠も本当は嬉しいくせに〜」
『こら、あんまり先生をいじめてるとドーナツあげないわよ。』
「え！？ドーナツ？くれんの？マジで！？やったー！！」
ワイワイとはしゃぐ花子くんの様子にAはホッとした表情になった。
『さ、二人共、早く食べて見て。』
「うん！いただきまーす！あ、ほら、土籠も！」
「え、ええ…それじゃあ…頂きます。」
二人は同時にドーナツを口に入れると。
「うんまーい！何これ何これ！すっごい美味しいよ！
ねぇ、土籠もそう思うでしょ！」
「あ、嗚呼…A…お前、料理出来たんだな。」
『ム、失礼ね！これでもおばあちゃんには何時でもお嫁に行けるわって太鼓判押されてるんだからね。』
「「嫁…///」」
『まあ、こんな私を貰ってくれる男性が居ればの話だけどね。』
その言葉に二人が固まってるとも知らず、Aは空を見上げながら手を伸ばした。
「Aは…自分では気づいてないけど、十分魅力的な女性だよ。ね、土籠？」
「そ、そうですね、まだまだガキなとこはありますが…五年ぐらい経てば女らしくなるんじゃないですか」
『…五年か、その時、何をしてるのかな？』
そんなAを見て、花子は優しく微笑んだ。
「良かった、いつものAに戻って、最近なんか変だったでしょ？」
『え…あはは、うん…ごめんね。心配かけちゃって。』
私が空を見上げると心地良い風が吹く。
『花子くんや先生は怪異で幽霊で、他にも普通の人とは違ってる。
そういうの、今更だけど私なりに考えてみて、二人って正直…抱え込み過ぎだなぁって。」
Aの言葉が花子くんと土籠に刺さる。
「ひ、否定はしないけど…」
「ま、まあ…な。」
『でも、其れは二人が優しくて強いって事の証明だと思う。私…そんな二人だから大好きになったの。』
「「(だ、大好きって！)」」
『だから、これからは何でも抱え込まないで何時でも私や寧々、光くん達に言って。』
彼女は気づいてない。
その小さい体から溢れる様な力強い言葉に、二人や周りのモノ達がどれ程救われているのかを…。
「…ほんとにいいの？だって俺…本当はAのこと…」
その時、ドーナツの袋から黒い鶴が飛び出し、強い風と共に三人を襲う。
「黒い…鶴…まさか！」
土籠は怪異の姿に成りAを守る様に立った。
第四十三の怪 恐れと怒り【ドーナツ＆ミツバ編】 →←第四十一の怪 力になってあげたい 【ドーナツ＆ミツバ編】
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます！気に入っていただけて嬉しいです！ (2020年2月28日 18時) (
レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです！ (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが？？ (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです！！3人の反応がどんな風になるのかワクワクします！！ (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年2月16日 23時
