誰ソ彼乙女は、かの人の孫 【地縛少年花子くん】

第三十九の怪　花言葉　【16時の書庫編完】 ページ44

ダダダダっ

バンッ

『え！は、花子くん？？』

「Aー！依代破壊お疲れ様！学園の平和は守られた！」

ｷﾞｭ

やっぱり、体温がない。

花子くんが幽霊でもう死んじゃってることなんて初めからわかってる…。

其れに、もしかしたら…そう思うと…彼が、長年どんな思いで七不思議として存在しているのか…。

私、どんな言葉や表情をすればいいのか…分からないよ。


「よーしよーし…ｽ」


花子は廊下に出ると一服している土籠に近づき。


「土籠…」

「どうしましたか？七番様」

「Aがさ、ちょっと変なんだけど…また、余計なこと言った？」

「さぁて…俺の依代の話ならしましたがね。」

「ふーん 依代ね。
そーいや土籠の依代ってなんだったの？」

「なんだと思います？」

「んー……超やらしぃ本。」

「違ぇ！」

「あはっ、だよね。土籠ってA一筋だもんね。」

「…ハァ…変わらんねぇ。」

「は？」

「色んな意味でですよ、七番様、オタクのサイコパスを彼女に近づけない様に。其れから…」

「ん？」

「アイツ、気づき始めてますんで…御用心を。」


土籠が去って行くのを確認すると。


「フゥー…こうして、二人きりで話せる日が来るなんてね。」

花子は背後の影に目を向けた。

「別に…こっちにはアンタと話す事なんてない。」

其処にはそっぽを向いた桔梗の姿があった。

「またまた〜素直じゃないなぁ〜ｺﾉｺﾉ」

「勘違いするなよ、俺はアンタを認めた訳じゃねぇ。本当ならAに関わる事すら吐き気がする。」

「……そっか…謝っても許されない事だとは分かってるよ。でも、今度こそは守りたいんだ。
だって…あの子は……だから。」

「ハァ〜分かったよ。但し、必ずAを守れ。」

「うん、ありがとう桔梗。」

「べ、別にお礼を言われる筋合いなんてねぇよ。」


その言葉を聞いた桔梗はなんとも言えない表情になった。



⭐



"なあ、先生…今だから言えるんだけどな。
俺、実はお袋からあんたの話を聞いてたんだ。

その時のお袋の顔、かなり辛そうだった。

だから俺、先生がこの先寂しくない様にこの栞を作ったんだ！

め、女々しいなんて思うなよ！栞は御守りの効果もあるんだからな！

んで、もし、この学校に怪異の事を知りたがる変わり者な奴が現れたら、その時は、栞の花の言葉の様に助けてやって下さい！"


⭐



紫花菜の花言葉
知恵の泉、あふれる智恵、優秀、仁愛、熱狂、癒し。









♡16時の書庫編 完♡

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