第三十六の怪 これ以上に大切なもの【16時の書庫編】 ページ41
『翌日……その人、宇宙飛行士だったの?』
「まさか……あいつは普通の人間だったよ。
星が好きで人よりちっと口下手で成績は…いい方じゃなかったな。」
『え?(星…)』
「さて、A、依代の壊し方は分かるな?」
『…その人の未来はどう変わったんですか?』
「さてね、早くやってくれ。
ここにいると余計な事まで話しちまいそうだ」
私は言われるままに依代の札を剥がした。
♡
「いい加減話しちゃくれねぇか?一体毎日毎日誰にやられてる」
「…」
「まぁた、だんまりか。
お前は1年の頃からそうだな。怪我は減らねぇ友達もいねぇ授業はサボる……聞いてんのか?柚木普」
「土籠先生、しつこい…」( *`ω´)プイッ
「てめぇ、あのなぁ俺はなお前が心配だよ。」
「心配ってこれ?全然へーきだよ。いいんだよコレで」
「よくねぇ!
一体どんな理由でこんな風に人を傷つけて許されると「いいんだ。誰も許さなくたって理由なんかなくたって俺が許すから」
「…」
「先生…俺ね月の石持ってるんだ」
「は?」
「俺が4つ頃の夜だったかなぁ、目の前に落ちてきたんだ!本物ってゆったら信じる?」
「いやっ…」
「あはっだよねーでも、俺たちは本物だって信じてる。だからこれは誰がなんと言おーが月の石なんだよ。月と地球ってどれくらい離れてると思う?」
普は駆け足で黒板に駆け寄り。
「ズバリ!38万キロメートル!つまりこいつは月面からそれだけ旅してきたんだよ!すげーでしょ!俺の宝物!」
「……柚木。今は月じゃなくてお前の話を…「あー!見てみて!」聞け…」
「先生っ今日はもう月が見えるよ!」
「(あ、ほどけてるし)」
土籠は救急箱の箱を開け、もう一度手当てしようとすると。
「先生は月に行きたいって思ったことある?」
「あ?」
土籠が、振り返った時。
「俺はあるよ。月ってデカくて綺麗じゃん。だからかな…なんかすげーいい所な気がしてきたんだよね」
普は窓の縁に立っていた
「ばっ!危ねぇ!さっさと戻ってこい!」
パチン
「な!」
「……ねー先生は俺のこと心配してくれてるんだよね?」
「あぁ」
「俺の力になりたいって言った」
「そうだ」
「なら1個だけわがままきいて?」
「……いいよ」
「やっりーこれ貰ってよ。」
「宝物じゃないのか」
「うん。俺ねこの石を見てると自分もどこにだって行けるような気がしてた…でも、もうどこにも行かないって決めたから…其れに…」
「ん?それに?」
「俺にはこれ以上に大切な宝物が出来たから!」
そう言って笑う普は何処か寂しげだった。
第三十七の怪 言えない本音【16時の書庫編】→←第三十五の怪 手がかかる程可愛い 【16時の書庫編】
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです! (2020年2月28日 18時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです! (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます!修正しました! (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが?? (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです!!3人の反応がどんな風になるのかワクワクします!! (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空夜☆時音 | 作成日時:2020年2月16日 23時