第二十七の怪 懐かしい香り【16時の書庫編】 ページ32
という訳で、柚木普という名前の本を探して本棚を漁っているのだが…
『おかしい…なんで、柚木普と柚木つかさの本がないの？』
何年も通い詰めている私が探し出せないなんて…
これは…ツッチーに直接…
「お、こんな書庫で随分と勉強熱心だな。感心感心。」
『え？あ、あの…』
其処には白衣に紫髪のハーフアップが印象的な男性が立っていた。
「ん？嗚呼、すまんすまん。
ちょっと其処で百面相をしている君を見かけてな、つい話しかけちまったんだ。」
『そ、そうなんですね。あの…貴方は？』
「ん？俺？俺はただの変人さ！」
『え？へ、変人？』ﾋﾞｸ
「あはは、大丈夫、ただの渾名だよアダナ。
其れに俺は自分の子供ぐらいの女の子に妙な気は起こさんさ。」
ポンポンと変人さんは私の頭を撫でる。
「其れにしても此処はいつ来ても変わり映えしないなぁ。まあ、管理人が管理人だし仕方ないか。」
『あの…変人さんは、土籠先生とはどう言う…』
「お！興味あるか？」
『え？ま、まあ、少しだけ、』
「そうかそうか(o^^o)探究心旺盛な事はいい事だ！」
そしてまた、彼は私の頭を撫で回す。
気のせいかな？
まるで、今まで出来なかった事を今している様な…不思議とそんな感じが…(・・?)
「俺はな、昔、土籠には色々と世話になったんだ。
だから、久しぶりに俺から会いに来てやったんだ。」
『と言う事は…変人さんはツッチーの生徒だったんでさか？』
「ぷぅ、そ、そうだよ。^ ^ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
其れにしてもツッチーって、あはは。
アイツ、随分と可愛い渾名つけてもらったな。(笑)」
『え？そ、そんなに？』
「あはは、やべー腹イテェ。」
『もう！笑い過ぎです。』o(｀ω´ )oﾑｰ
「あ、すまんすまん。」
『べ、別にいいですけど…』
腹を抱えて笑う彼の顔は何処かあどけなくて…何故か怒る気が失せてしまった。
「それで、君は何を探してるんだ？」
『あ、そうだった！実は…』
と、流れで私は、彼に今までの事を話し出した。
そして、話終わると…
「そうか…そんな事があったんだな。」
彼は私を抱き寄せると背中を優しくトントンと叩いた。
『(あれ？何だろう？何だが、懐かしい香りがする。)』
花の香りかな？
ううん、似てるけど何か違う。
すると、Aの横を書庫の蝶、庫蝶が通り過ぎた。
あ、如何やら、誰かこの書庫に迷い込んだ様だ。
第二十八の怪 栞の思い出 【16時の書庫編】→←第二十六の怪 ある意味で…【16時の書庫編】
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます！気に入っていただけて嬉しいです！ (2020年2月28日 18時) (
レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです！ (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが？？ (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです！！3人の反応がどんな風になるのかワクワクします！！ (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年2月16日 23時
