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120円 ページ3

トイレに行ったはずのAという女性は店の前のベンチに腰掛けていて、突然の二人きりの空間に俺は若干ドキドキしていた。


そう、柄にもなく。


最初はサバサバしているように見えた彼女は、話しているうちにどんどん柔らかい表情を見せた。


店に戻ってからも俺は何故だかまだ興奮していた。


〈あれっ、北ミツとAちゃん、一緒にいたのか〜笑〉

ははっとこっちを見て笑う横尾&宮田は既に顔を真っ赤にして酔っていた。


『おい、女子の前で酔っ払うなんてカッコわりぃぞ笑 じゃ、そろそろ帰りますか?』


ふらつく2人をなんとか歩かせて俺はレジに向かった。


『カードで』


「あっ、ここは割り勘でも…」


Aが財布を取り出して言った。


『いや、いいってこれくらい笑』


うわ、何カッコつけてんの俺。


しかーし、事件は起こる。


〈すみません、こちらのカード当店では使えませんので…〉

『え?マジすか笑 じゃあ現金で…ちょっと待ってくださいね、』

俺は内心焦りながら財布の中を確かめた。


やべぇ、、。120円足りない……。


『えっと…すみません、』


あらゆるポケットを探ったが小銭は見つからない。


するとAがスっと横から120円を店員に差し出した。


「これでお願いします笑」

『あっ、ごめん笑』


「だから割り勘でもいいって言ったのに〜笑笑」



そう言ってAは無邪気に笑った。



たった120円。されど120円。


その120円が俺たちを結ぶなんてこの時はまだ、知らなかった。

「今日はありがとう、」

『こちらこそ笑 じゃ、また』

そう言って俺らのグループは駅に向かった。

横尾さんも宮田も楽しそうだったし、まぁ成功ってことでいっか。

〈北ミツどっち方面?〉

『俺はこっちだからお前ら2人で頑張って帰って』

〈えぇ〜?まじぃ?〉

『うん、マジ笑 じゃあな』


俺はまだふらついてる2人の背中を後ろから見送って帰路につこうとした。



だが、、、



あの120円を思い出し、全速力で元の道を走った。



まだ時間は経ってないから見つかるはず…

馴れ初めって→←タメ口チャラ男



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設定タグ:北山宏光 , 病系 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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ももちん - 涙がとまりません (2021年1月3日 0時) (レス) id: bd2e175192 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ともさん» このレス欄でメンバーを言っていただければOKです! (2019年10月3日 15時) (レス) id: 1f93544609 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 返事遅くなりすみません!ボード大丈夫ですか? (2019年10月2日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ともさん» 大丈夫です! (2019年9月24日 1時) (レス) id: 1f93544609 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 病系でも大丈夫ですか? (2019年9月22日 15時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2019年9月13日 15時

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