[文スト]中島敦には、可愛い双子の妹が居ます[中島敦]

24:私達、生け捕りみたいです ページ25

目の前に居るのは黒外套の男......

「死を惧れよ...殺しを惧れよ...死を望む者、等しく死に望まるるが故に...ｺﾞﾎｯ」

「な＿＿」

黒外套の男...芥川さんは私達を見た。

「お初にお目にかかる。僕は芥川。そこな小娘と同じポートマフィアの狗...ｺﾞﾎ ｺﾞﾎ」

「芥川先輩、此処は私ひとりでも」

ﾊﾟｼﾝという乾いた音が響いた。

芥川さんが樋口さんを叩いたことが私はわかった。

「人虎と吸血姫は生け捕りとの命の筈。片端から撃ち殺してどうする、役立たずめ」

「＿＿済みません」

樋口さんは自分の頬を抑えていた。

まだ痛むのか...

「人虎...吸血姫...？生け捕り...？あんたたち一体」

お兄さんの問いに芥川さんは云った。

「元より僕らの目的は貴様らなのだ。そこに転がるお仲間は＿いわば巻き添え」

私の瞳に軽い殺気が宿った。

芥川さんはそれに気付いた。

「'羅生門'」

芥川さんの後ろに黒獣が現れる。

黒獣は私達を狙って攻撃してきた。

私は黒獣の軌道をずらす。

お兄さんと私のすぐ横に、削られた跡ができた。

25:私の'殺しの技術'→←23:谷崎さんは、殺気があると怖いです

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