しょうがない 立花side ページ28
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貴「慎之介さん、コーヒー飲みます?」
食べ終えた食器を片付けながら俺にそう聞くA。
立花「うん。アメリカンがいい。」
貴「はい、ちょっと待っててくださいね。」
立花「食器なら俺洗うから。」
貴「じゃあ、一緒に洗いましょうか。」
コーヒーを淹れる準備をしながら食器を洗うAと、それを拭く俺。同棲とかしたらこんな感じなのかな…とか俺らしくないことを考えていると
貴「…さん…慎之介さん?終わりましたよ。コーヒーも入りましたし、デザートにしましょう!」
立花「あ、うん。」
貴「駅前に美味しいお店があって、そこでティラミス買ってきたんです!召しあがってみて下さい。」
立花「Aは食べないの?」
貴「私は甘いものが得意じゃなので…コーヒーだけいただければいいんです。」
立花「ふーん。いただきます。」
貴「どーぞ。」
普段は見せないような優しい笑顔をこちらに向けるAは、とっても愛おしくて綺麗で思わず見惚れてしまった。
貴「お腹いっぱいになっちゃいました?」
立花「Aも一口、ほら。」
貴「いや、ちょっと…恥ずかしいので!自分で食べます!」
あまりに顔を真っ赤にさせてそっぽを向くから、いじめたくなって
立花「そんなに嫌なんだ。ならいいよ。」
わざといじけたフリをするとアワアワと慌てて弁解をするA。
立花「じゃあ、食べて。ほら。」
貴「…あ、あーん。」
立花「美味しいでしょ?俺との間接キス。」
貴「?!ゴホッ…ちょ、ちょっと立花さん?!」
立花「あ、また名前で呼ばなかった。」
貴「ほんまに、そういう事言うん辞めて下さい!どこのシチュエーションCDですか!」
立花「お仕置きどうしようかな。俺の言う事、聞いてもらおうかな。」
貴「…不意打ちに弱い自分がムカつく!」
立花「とりあえずこの後どこ行こうか。」
貴「慎之介さんの行きたいところに行きましょう。私は慎之介さんと一緒だったらどこでも楽しいですから。」
そう言って微笑む。こいつにとっては無意識で何の意味もない発言だって分かっててもドキッとする自分に笑えてくる。いつもそうだ。尻尾を振りながら俺についてくるくせに俺がこいつに振り向くとサッと逃げる。手が届きそうで絶対届かない。なんで俺がこんな振り回されなきゃいけないんだ…!
惚れたが負けだなんて…妙に納得だよ。まったく。まあ、だからって今更手を引く気はないけどね。
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カックン(プロフ) - 人狼ゲームの結果はどうなったんですか? (2018年1月28日 9時) (レス) id: 036c537a3c (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - てぃふさん» いえいえとんでもありません!!小野さんって意外と難しくて…どういう流れで持って行こうか考えてもいい案が浮かばない私のポンコツ脳みそのせいなので、こちらこそ申し訳ありません( i _ i ) (2016年10月17日 23時) (レス) id: 3c0e09112f (このIDを非表示/違反報告)
てぃふ - 何か…無茶なお願いをしてしまい申し訳ありませんでした。お話が書かれるのを待てば良かったのに…気長に待たせていただきます! (2016年10月17日 23時) (レス) id: ce868f12cc (このIDを非表示/違反報告)
緑風(プロフ) - ぽんさん» あー口調荒げられないのはなんとなくわかります(笑)妖精と問題児…これは妖精も手に負えない問題児の勝ちですね(笑) (2016年10月17日 20時) (レス) id: 4b5cd922e9 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - リンク(*´ω`*)さん» ありがとうございます!!続編も楽しんでいただけるように、更新頑張ります(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年10月17日 20時) (レス) id: 6f0c473655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽん | 作成日時:2016年10月9日 3時