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ここまでで正直言って怪しさは半端なものではない。仲がいいことはうかがえるが、共通点が見つからないような大学生三人。条件を満たした人しか訪れられないというこの場所。後者に至ってはSFか?と首をかしげたくなる話だ。だけど。

「……あの、」
「ん?どうしたの?」

色々なことを考える脳を無視して口は勝手に動いていた。

「どんな風にやるんですか。その、自分の気持ちに気づく、って……」

わちゃわちゃと三人で冗談を言い合っていたのが止まって、三対の目が俺を見る。それぞれの視線の強さは全く異なっていたが、優しい雰囲気がのっていたのは共通していた。
サトウさんが少し宙を見上げながら思い出すように話し出す。

「それはー……口ではうまく説明できない、かな。まあ、最初は君自身の話を聞かせてもらうことから始まるけど」
「……そう、ですか」

そこまで聞いて少し戸惑ってしまった。俺自身の話。そう話すことも思いつかない。個人情報であることだとかも少し考えたが、三人がその情報を悪用するような人たちとも思えない。
……俺は何をそんなに戸惑っているのだろうか。自分自身の話をするから?個人情報の流出が怖いから? そんなことでは、ないような気がする。
何も言えないで考え込んでいる俺を見かねてかサトウさんが付け足すように言う。

「……別にいいんだよ。このまま何もなかったことにして帰っても」
「そうですね。何が正解なんてわかんないですから」
「むしろサトー先輩に依頼して失敗するかもしれないですからね〜」

茶化すようにスズさんとももさんが言葉を続ける。その言葉はどこまでも優しいものだと感じた。









切りのいいところが見つからなかったので短いけど切ります!

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作者名:とまとまと | 作成日時:2020年7月9日 21時

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