・ ページ26
side：J
・
d「……くん､丈くん！」
不意に誰かに肩に手を置かれた感触を覚え､急いで振り返る。
そこには大吾が立っていた。
d「次やから､待機しといてって。体調でも悪いん？」
「体調悪いんはあいつや」
撮影が終わったみたいで微笑みながら､カメラマンやスタッフに挨拶をしとる和也に向けて､くいっと顎を上げる。
今はまるで熱があるようには見えへんくて「プロ意識の面では成長したなぁ……」と感心する。
和也とはなにわが結成されるずっと前から一緒にやってきたけど､昔はスタッフの前だろうが何だろうが､どこでもすぐびーびーと泣いていた。
そう振り返りながら彼の撮影を見守る俺は､まるで授業参観に来た父親のようで「気持ち悪っ」なんて思って軽く首を振った。
「まぁ､大吾も見守っててくれ」
大吾の肩にぽんと手を置いた俺はそう呟いて､カメラマンの元へ駆けていった。
・
今日は和也ん家に上がってみよっかなぁ……。
いやいや､家族でも恋人でもないのに､それはやりすぎや！
化粧落としで顔を擦りながら､さっき頭の中に浮かんだこともメイクと一緒に消し去ろうとする。
あかん､あかん。
そんなこと言っとるから､夫婦だのBLだの弄られるんや。
・
今日は真っ直ぐ帰ろうと立ち上がったのと同時に､後ろでドアが勢いよく開いた。
r「丈くん､大橋くんが……！」
ドアを開けた主は､血相を変えた流星やった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 293人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
toki(プロフ) - さくらさん» 諸事情がありまして ずっと投稿できず 申し訳ございませんでした(;_;) 次ページの方にて公開致しましたので もしまだ読んでくださっているのでしたら ぜひお読みくださいませ (2023年4月7日 18時) (
レス) id: 904b96111b (このIDを非表示/違反報告)
ひなちゃん - だいちゃんが、熱だして甘えん坊になるのが見たいです!このお話大好きです!よろしくお願いします!! (2022年10月7日 9時) (レス) @page50 id: a7a726468f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - tokiさん» ありがとうございます！ 道枝くんが仕事で嫌なことが続いて病んじゃって自傷するお話が見たいです！難しいと思いますがよろしくお願いします！ (2021年8月17日 13時) (レス) id: c878c6a6b2 (このIDを非表示/違反報告)
toki(プロフ) - さくらさん» 書けますよ！ 病状やメンバーなどのご要望をくださると有り難いです(;_;) (2021年8月16日 23時) (レス) id: c3554eec3c (このIDを非表示/違反報告)
toki(プロフ) - みじゅちぇさん» 投稿もレスも遅くなって ごめんね いつもありがとう ちゅき(;_;) (2021年8月16日 23時) (レス) id: c3554eec3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：toki | 作者ホームページ：https://lit.link/toki087
作成日時：2021年1月18日 16時
