・ ページ17
side：D
・
車の中でもきゅっと唇を噛み締めて､身体を丸めたままの流星。
「大丈夫だよ」と伝わるように､震える彼の肩を優しく掴んだ。
・
エレベーターはぐんぐんと進み､あっという間に流星が住んでいる階に到着した。
エレベーターから出てすぐ俺の服の裾が引っ張られるから､何かと思えば。
r「だっこ……」
上目遣いをしながら､泣き声に近い震えた声でそう呟いた。
一気に自分の顔が赤らんだのが分かる。
あざといボタンを連打したいくらいやったけど､明らかに今はそれどころではない。
・
流星をひょいと抱き上げれば､俺の胸に顔を埋める流星。
「そうそう。おみみとおめめ､ぎゅってしててな」
一瞬ガチャと鍵が開くような音がしたから､急いで流星から予め借りていた鍵を使って部屋に上がる。
・
「ん､もう大丈夫やで」
ゆっくりとリビングのソファに座らせる。
「おめめ､開けてみ？」
流星の目がゆっくりと開き､俺が微笑むと安堵したのか､わーっと泣き出してしまった。
「んふふ､怖かったね。頑張ったなぁ〜。あ､あと隣の部屋の人のことは管理人さんにちゃんと言っとくから､心配せんでええよ」
俺がしばらく背中を摩っていると。
r「あり……がと」
流星の涙を拭ってやると､その頬にはほんのりえくぼができていて。
久しぶりに本物の流星の笑顔を見られた気がした。
end.
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 293人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
toki(プロフ) - さくらさん» 諸事情がありまして ずっと投稿できず 申し訳ございませんでした(;_;) 次ページの方にて公開致しましたので もしまだ読んでくださっているのでしたら ぜひお読みくださいませ (2023年4月7日 18時) (
レス) id: 904b96111b (このIDを非表示/違反報告)
ひなちゃん - だいちゃんが、熱だして甘えん坊になるのが見たいです!このお話大好きです!よろしくお願いします!! (2022年10月7日 9時) (レス) @page50 id: a7a726468f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - tokiさん» ありがとうございます！ 道枝くんが仕事で嫌なことが続いて病んじゃって自傷するお話が見たいです！難しいと思いますがよろしくお願いします！ (2021年8月17日 13時) (レス) id: c878c6a6b2 (このIDを非表示/違反報告)
toki(プロフ) - さくらさん» 書けますよ！ 病状やメンバーなどのご要望をくださると有り難いです(;_;) (2021年8月16日 23時) (レス) id: c3554eec3c (このIDを非表示/違反報告)
toki(プロフ) - みじゅちぇさん» 投稿もレスも遅くなって ごめんね いつもありがとう ちゅき(;_;) (2021年8月16日 23時) (レス) id: c3554eec3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：toki | 作者ホームページ：https://lit.link/toki087
作成日時：2021年1月18日 16時
