肆 ページ5
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ああ、なんて目だ。
さっきは2人も見る手前遠回しに書いたが、こんのすけの言いたかったことは恐らくこうだろう。
『もし私が失敗した場合、こいつらは死ぬ』。でなければ、本当に潰れるのが屋敷だけなら、ここまで重々しく言う必要は無い。私の内心では『引っ越せないのか？』という質問が終始渦を巻いていたが、恐らく何らかの理由で彼らはここから離れられないんだろう。
それにしてもなんで、彼らはそんなに嬉しそうな目を。
嬉しそう?少し違うか。どっちかというと、吹っ切れた、に近そう。
そして何故、そんな目で私を見る？……まるで、私さえどうにか出来れば、そんな目だ。
なんだ？彼らは……早く死にたいのか？
私のあまりよろしくない頭で、それらしい理由をぐるぐる考える。
例えば……そう、ここがとても嫌だけど、死ぬまで離れられない、とか。
「ま、オレらだけじゃどうにもなんねぇし。
とりあえず全員集まってんだろ？他はジジイ共に任せようぜ」
考えるのが性にあわないのは私だけでは無いのか、長髪の男が諦めたようにため息をついた。そして顎で先を示す。
まるで先に行け、とでも言いたげに。……まぁ、誰が前を歩こうが別に良いんだが。
『どこにどう行けば良いのか、私は一切知らないぞ』
初対面の奴に背中向けたくない、その気持ちは分かる。特に私、自分でも自認するほど怪しいし不審だもんな。
するとこんのすけが「では私めが案内致しましょう！」と先導するように、前に踏み出して私を振り向いた。
「今から向かうのは大広間、そちらへほぼ全刀剣揃っております!」
ほぼ、か。まぁ、学校とかの集会だってサボる人間はいるし、参加自体は自由なのかもしれない。
こちらです、と先導されるままに足を踏み入れたそこは汚い、広い屋敷。
汚いのは好きじゃないが……池に落ちて汚れているし変わらないだろう。後が存在するならば、掃除を願い出るか。
一体この本丸はどれくらいの規模なのか、それすら私には分からないが……でも通例『本丸』はお城に使われる言葉だし、そこそこの規模感だろう。
もう目の前に迫った襖の向こうから感じられる無数の鋭い気配からどうやら大所帯だな、と呑気に考える。
「連れてまいりました」
こんのすけが畏まった声で呼びかける。
「こんのすけだな、入れ」
中から響く、しなやかであり凛とした声。
私にも礼儀くらいあるし、こういった作法は分かる。
襖の前に正座し竹刀を置いて、開く襖のその先へ、頭を下げた。
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朔夜(プロフ) - あみあみさん» 今週もコメントありがとうごさいます！来週テストですか・・・頑張って下さい！私もそろそろ学校が始まるので更新ペースが・・・頑張りますね・・・これからもよろしくお願いします！ (2017年9月16日 13時) (
レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - ついに続編かーーー 来週楽しみダーーー あっ、来週私学校のテストダ・・・ よし、この小説を読むためにテストがんばりまーーーーす (2017年9月16日 12時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - あみあみさん» コメントありがとうございます！どうも今回、更新日時表示が途中までオフだったみたいで・・・私自身「何故！？」と思いながら何度も更新したので見にくかったと思います・・・すみません！ (2017年9月10日 9時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - 更新されてからすぐに読みました 朔夜さんサイコーーーーーーー (2017年9月10日 2時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ゆらさん» わざわざコメントありがとうございます！主人公は私も「こんな友達ほしいなぁ」と思いながら作ってるのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！これからは忙しくなるので更新ペースは落ちそうですがどうかよろしくお願いします。 (2017年9月2日 23時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
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