寂しがり屋の女の子 ページ11
(としみつside.)
タクシーにAちゃんと一緒に乗り、ホテルまで送ることになった。
Aちゃんは確かに大ファンだけど、つるむことによってすっかり友達感覚だった。
Aが俺の肩に頭を預け、眠っている
そして、ふんわりと香るシャンプーの匂い。
俺はちょっとドキッとしたが、平然を保とうと思い携帯をいじって到着を待った。
到着したので、揺さぶって起こしてあげると
A 「あぁ、着いた？」
と 「おう、降りれるか？」
A 「余裕」
タクシーを降りるとフラッとしたので俺もタクシーを降り、部屋まで支えながら一緒に歩く。
そして、部屋に着くなりすぐにベッドにダイブしたAを見て
と 「じゃあ、俺帰るな」
A 「…帰っちゃうの？」
と 「当たり前だろ、俺がいたらよくないし」
A 「寂しい…」
と 「明日迎えに来るから」
A 「やだ！せめて眠るまで一緒にいて！」
Aちゃんは、立ち上がって俺の腕を掴み上目で
A 「お願い…」
と 「…わかったから」
A 「ありがとう…」
彼女は掴んでた腕を離し、またベッドにいき寝転がった。
俺は近くのソファに座り、彼女と会話しながら彼女が眠るのを待ってあげた。
30分後、眠りに落ちた彼女。
と 「寝たか…」
Aちゃんの寝顔を見ながら、頭を撫でてあげた。
と 「彼氏でもない男が一緒にいるってのに、可愛い顔して眠っちゃって…」
俺は思わず、彼女の唇にそっとキスをした。
キスした時に思ったのは、
俺こいつのことただのファンじゃなくて、1人の女として好きだなって事だった。
そして、メモで
おはよう、10時に迎えに来る としみつ
とだけ残して部屋を後にした。
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作者名：ななみ。 | 作成日時：2020年8月11日 17時
