サブチャンネル【短編集】

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「じゃあ、俺の心、ちょっとだけあげる！」


『…え？』


しばくんは机の上にあった筆箱をがちゃがちゃと漁って、ペンを取り出す。
そしてそのまま、私のブラウスのボタンを、上から外し始めた。


『えっ、ちょ、まっ』


「大丈夫大丈夫、痛くしないから！」


顔が沸騰しそうになって後ずさりする私を、しばくんはニコニコと捕まえてくる。


「ね、ちょっとだけ、我慢して」


その言葉に渋々大人しくなった私の頭を、嬉しそうに撫でた。
きゅぽん、とペンの蓋を外して、彼は私の左胸に半分になったハートを書いた。
ちょうど心臓の位置にあるそれと、満足そうなしばくんの顔を交互に見る。


『…なにこれ。』


「心だよ、こ、こ、ろ！俺の分けてあげる。」


…ああ、なるほど。

しばくんが書いてくれたその心が、確かにじんわりとあったかくなった気がして口元が緩む。
おいで、というように腕を広げていた彼の胸に飛び込んだ。



『…なにが悪かったのか、とりあえず自分で考えて、そのあと、友達に謝る。』


「ん。」


『何に怒ってたのか、聞いてみる。…また怒らせちゃいそう。』


「大丈夫、許してくれる。Aは優しい子だから、」


『…うん。ありがとう。』


＊
おまけ


『ねえ待ってこれ油性ペン！？』


「あっ」


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この話にも元ネタがあったりする

ラブラドールの恋人 りょう(かのい 様リク)→←心を頂戴 しばゆー

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