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玄関が開く音がしたから下に行くと、そこにはびしょ濡れのとしみつがいた。
「いきなり雨降ってきたんだけどw」
「大丈夫かよwww」
とりあえずタオルを投げる。
そういえば、Aなんか言ってたよな…。
としみついないの?とかそんなんだっけ?
「…Aのこと考えてんの?」
タオルで頭をぐしゃぐしゃにしながら少し低いトーンで話すとしみつ。
「あ…いや、さっきAが来ててさ、としみつのことやたら気にしてて」
としみつは少し嬉しそうに笑った。
「てつや、ずーっと好きだよね。Aのこと」
「うん。そりゃね」
「どこが好きなの?」
「うーん…」
Aのことを思い浮かべる。
「気が合うし、面白いし、フレンドリーで、意外と可愛くて…そーゆーところが好きかな」
「なーんだ、意外と一緒じゃんww」
「え?」
「てつやってもっとこう、A大好き!俺が一番!感があったからさw」
さっきの少し真剣なモードから一気に解放された。
「まー、Aのこと一番好きなのは絶対俺だけど」
としみつがAのこと好きなのはなんとなく気づいていたが、そこまではっきり言われると少し腹が立った。
「俺もAのことめっちゃ好きだけど?」
ついムキになって言ってしまった。
としみつに適うはずないのに。
「じゃあ、都合よくAもてつやのこと好きだと思う?」
「っ、それは…」
「まぁてつやがどんだけあがいたところで、Aの彼氏が俺なのはわかりきってる事実だし、ねぇ?てつや。それでも、自分が一番って思える?」
彼氏…?
としみつがAの…?
「…っえ、は?!」
「あ、何、もしかして知らなかった?」
くそ…絶対俺が知らなかったことわかってやがる。
あれ、もしかして俺、失恋した?
としみつとAの間に割って入る隙がないってこと……?
。。。
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作者名:うつろ。 | 作成日時:2018年11月26日 7時