わかばパーク ページ14
貢ぎコース確定の高校生たちがATMに走って行ってから少し経った頃。
接客をしていた私の耳に元気な声が届いた。
さくら「おーい!居るか、渚―!!」
何事かと振り返ってみれば、そこにはわかばパークのみんなが居た。
お手伝いをしていた頃に特に懐いてくれていた優君や和香ちゃんたちも居る。
来てくれたんだ。
渚 「さくらちゃん!松方さんと園のみんなも!」
嬉しそうに微笑む渚にべったりな様子のさくらちゃんは初めて会った時とはまるで別人だ。
優 「あ、Aお姉ちゃーんっ!!」
貴女 「うわっ、優君!久しぶりだね、元気にしてた?」
急に私を見つけたらしい優君が飛びついて来て危うく尻餅をつきそうになったけど、どうにか堪える。
その後ろから、大翔君や一華ちゃん、和香ちゃんも走ってきた。
優 「うんっ!」
そう云って笑う優君。
うん、めっちゃ可愛い( *´艸`)
他の子たちも元気にしてたよって報告を口々に云ってくれた。
大翔 「ねぇ、おねーちゃん。お兄ちゃんは時々来てくれるけど、お姉ちゃんは来てくれないの?」
唐突に投げかけられる声。
見れば、大翔君が寂しそうにこちらを見ていて、返す言葉に詰まってしまう。
他のみんなも、口々に遊んで欲しいやら、来てほしいやら云い始めた。
貴女 「・・・・・・ごめんね。お姉ちゃんも行きたいんだけど、お勉強しなくちゃいけなくてね」
とりあえず、かがんでみんなの目線に合わせてからそう云う。
・・・・・・本当の話、勉強をしなくちゃならないというのは嘘だけど、仕事をしなくちゃいけないのは事実だ。
それは社会人である以上、仕方がない。
それに、いくら行きたくてもここからヨコハマまでには距離があるから早々足を運べるもんでもない。
もちろん、異能を使う手もあるんだけど、それは基本的にNGだから。
・・・・・・まぁ、あと半年でこの地へ通う理由を失った時に別れるのがつらいだろうから、ってのが本音なんだけど。
そんな私の反応を見てか、子供たちはまた寂しそうな顔をした。
貴女 「でも!これからは、偶には遊びに行けるようにしてみるね」
結局、その空気感に耐えられなくてそんなことを云ってしまう私。
その瞬間に効果音がつきそうなほどの満面の笑みを浮かべる彼ら。
・・・・・・こんなことを云ってみてもあまり行けないだろうことに胸が痛んだけど、それも仕方ない、のかな。
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ポアリ(プロフ) - Rさん» ならいいんだけど。レア・・・・・・なのか?あ、レアだ。わー!!(情緒不安定) (2018年2月7日 17時) (レス) id: f90741ab50 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ポアリさん» いやいや!大丈夫だよ〜!乱歩さんの告白とかレアだぁぁぁ! (2018年2月5日 19時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
ポアリ(プロフ) - Rさん» ようやくだよぉぉおお!!ちょっと強引すぎたかなぁ( ノД`) (2018年2月3日 18時) (レス) id: f90741ab50 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 乱歩さぁぁぁん!ついに告白ですとぉぉぉ! (2018年2月2日 21時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
ポアリ(プロフ) - 夏目さん» ありがとうございますっっ!!そうですね、告ろうとしてましたねぇ・・・・・・。でも、私の予定ではもうすぐ(具体的にはあと数話?)でくっつけるので。お楽しみに! (2018年1月21日 16時) (レス) id: f90741ab50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポアリ | 作成日時:2017年11月4日 17時