〃 ページ2
..
【モモタロウ】
「それ本当? 嘘だったら許さないから」
人一人殺しそうな程の鋭い眼光で私を見据える君に身が竦む。許さない。そんな君の威圧の言葉に、高速で頷いたのは言うまでも無い。
結果:素直に喜んでよ、少年。怖いよ、少年。
【ウシワカマル】
「そう言う事は軽々しく口にするべきでは無い」
『いや、本当だよ』そう弁明しても、軽く笑って流される。何で、信じてくれないの。何で、受け止めてくれないの。何で、そんな悲しい目をしているの。あからさまに落ち込んで見せる私の頭を宥める様に撫でてくれる手は酷く暖かいのに。
結果:"もっと好きになってしまうから"。そんな君の囁いた言葉が、私に届く事は無かった。
【ジライヤ】
「……酒でも呑んだのか?」
『呑んで無いよ!』
「……酔っ払いの相手は御免だ」
"だから呑んで無いって!"その言葉は、顔を覆った大きな手により遮られた。君の大きくて温かい手。でも、離して欲しくて、暴れると、ふとずれた指の合間から見えた君の顔は、微かに紅くなっていた。
結果:ほほう……、照れてたんだね。え、可愛い。
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:糸蒟蒻 | 作成日時:2018年11月17日 18時