【小説】十人十色に咲け、十色咲学園。ｰ1stｰ (ページ24)

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第23話【鎌倉彩】ページ24

「ここは何色がいいと思いますかね？クー。あや的には青色がいいと思います。あっ！でも、赤色とか黄色でもいいかもです。うーん迷いますね～♪」

と、授業中のハズなのに美術部の部室から女の子の声が聞こえる。
声の主は美術部に所属している1年1組の鎌倉彩である。

彼女はいつも絵のアイデアをひらめくと授業そっちのけで部室で絵を描いている。
今回もアイデアが浮かんだらしく、この前サボりをしたことを怒られたのも忘れて、部室に来て呑気に絵を描いている。今時教室ではクラスメイトに「またか…」と呆れられている事だろう。

彼女と契約をした鎌鼬のクーも止められたが
「クーも一緒に行きましょう！」と、クーの努力もむなしく終わり部室に連行され、現在彼女の隣で、また一緒に怒られるのか…と、うなだれている。

しばらくして
「クー出来ましたよー！こんなのでどうですかね？上手ですか～？ってクーどうしたのですか元気ないですね～おなかが空きましたか？それとも本が読みたいのですか？あっ！一緒にお絵描きしたかったのですね！なら、今から一緒にお絵描きをしましょう！」

なんて、言い出す自分の主人。

この発言にクーはものすごい呆れているが
すでに怒られる事が決定されている、今『どうせ怒られるのだから一緒に楽しんでしまおう』
という考えが浮かび、主人の誘いは断れないと自分に言い訳をしながら、一緒にお絵描きをし始めた。
　

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美術部の部室前に人がいる事に気づかずに