〈１１〉懐かしい声 ページ12
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根尾 side
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根尾「もしもし、…」
"「もしもし、出れなくてごめんねっ、」"
根尾「うんん、こっちこそ急にごめん」
"「どうしたの？」"
久しぶりに聞いた幼馴染みの声は、
どこか安心感があって優しかった。
根尾「……そうや、用件…」
なんで電話したんだっけ。
"「ん？(笑)元気にしてた？」"
根尾「あぁ、うん。そっちは？」
"「ぼちぼちかなー」"
根尾「そっか。」
"「…怪我したんでしょ、ネットニュースで見た」"
根尾「そやねん、」
"「……仕方ないよ、頑張ってる人にこれ以上頑張れなんて言えないし。」"
根尾「…」
"「でもさぁ、努力しても報われないことってあるけど、昂は報われる才能がある人だよ。」"
_____ だから弱気になっちゃダメ。
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やっぱり同じ野球を、同じ熱意で経験しただけあって、
言葉の節々がストレートに突き刺さる。
何でこんなに、
欲しいときに欲しい言葉をくれるんだろう。
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根尾「…そやな」
"「へへっ、…っていうプロでも何でもない人の意見でした(笑)」"
根尾「……ありがと、ちょっと元気出た」
"「それなら良かった」"
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根尾「Aはどうなん？」
「私？別に普通だよ」
根尾「普通って…(笑)環境変わってるのにそんなことないやろ、友達はできたん？」
「……中高皆無の人が大学でできると思う？」
根尾「…いや、なんていうか、(笑)普通にミーハーな気持ちでも寄ってこやんの？」
「…ん〜。無いとは言えない」
根尾「言えないんかい」
「でもそういうの求めてないし、それなら友達なんて必要ない」
根尾「相変わらずやな〜。ひとり暮らしは？うまくいってる？」
「うん、何とか。」
根尾「そっか。なら良かった」
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結局その後も、他愛もない話を数分だけラリーして、
日付が変わる頃には、2人とも空気を読んで電話を切った。
変に気遣い合う、昔には無かった光景。
お互い嬉しくも悲しくも大人になったんだなって。
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俺の憂鬱な心はすぐ消えた。
けど、
ひとつだけ。
根尾「…" 上手くいってる " か。」
俺にはバレバレだって。
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くるみ - ゆゆさんの作品を全て読ませて頂きました〜！大阪桐蔭の物語もひっっじょうに面白くて本当に本当にゆゆさんの物語が大好きです。坂本の物語で新作執筆中と拝見したので楽しみにしています！ (2022年9月8日 19時) (
レス) id: 617e0684a1 (このIDを非表示/違反報告)
あま - 今年の甲子園が始まって、でもこのお話が忘れられなくて、また一気読みさせてもらいました！お忙しいと思いますが、更新待ってます！！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: a00a16de9d (このIDを非表示/違反報告)
さな - 最近読み始めました！！！主さんのお話全て面白くて続きが読みたくなります！更新再開待ってます！頑張ってください(^^) (2021年8月13日 0時) (レス) id: 5da1c79400 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 待ってました！！どうか無理だけはしないでくださいね！！ (2020年8月26日 23時) (レス) id: a88994efe4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 晴ノ宮さん» コメントありがとうございます(^^)更新再開させていただきます。嬉しいお言葉、、更新の励みになります！いつもありがとうございます！ (2020年8月26日 23時) (レス) id: c7c3532122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yunkp06
作成日時：2019年12月26日 14時
