☆ ページ9
「主、これからよろしく頼むよ」
「こちらこそよろしくお願いします、蜂須賀虎徹」
蜂須賀虎徹は苦笑を零しながら言う。
「長いから蜂須賀でいいよ」
彼はそう言って、元いた場所に座った。
「浦島虎徹」
「はーい！」
蜂須賀とは打って変わり、浦島虎徹は元気に応える。
「はい、あるじさん！」
Aに本体を手渡し、彼女の目の前に座る。楽しそうに頬を緩める姿は、普通の本丸にいるような浦島虎徹そのものだ。
「失礼します」
Aは、いつものようにまた霊力を流し、黒いものを剥がしていく。そうして、浦島虎徹は桜に包まれ、
「俺は浦島虎徹！ ヘイ！ 俺と竜宮城へ行ってみない？ 行き方わかんないけど！」
晴れた頃には、Aに手を差し伸べていた。
Aは、その手に彼の本体を置き、こう言う。
「またの機会にお願いしますね、浦島」
「そうこなくっちゃ！」
歯を見せて笑う彼には、闇の欠片などひとつも見当たらなかった。
「歌仙兼定」
フワリと優雅に立ち上がり、Aの前の定位置につく。
「お願いするよ」
「はい」
本体を受け取ったAが霊力を流せば、歌仙兼定の体は桜の花びらに覆われる。
「僕は歌仙兼定。風流を愛する文系名刀さ。どうぞよろしく」
正座で微笑む歌仙兼定。
「こちらこそお願いします、歌仙」
ああ、その言葉と共に頷き、席に座った。
「陸奥守吉行」
「おう！」
豪快に笑う陸奥守吉行は、Aに本体を渡し、Aからの霊力を受け入れる。
「わしは陸奥守吉行じゃ。せっかくこがな所に来たがやき、世界を掴むぜよ！ おんしも一緒にどうじゃ？」
「とても、楽しそうなお誘いですね、吉行」
そうして、四振りが仲間に加わった。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 668人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MAKOTO@低浮上(プロフ) - 華音さん» はじめまして、コメントありがとうございます！そろそろこちらの方も連載再開しようかとプロットを立て直していますので、今暫くお待ちくださいませ！ (2023年1月17日 16時) (
レス) @page9 id: eb19b3bcad (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - 初めまして、以前此方の作品「忌み子」シリーズを読ませて頂いておりまして、もう一度久しぶりに始めから読ませて頂きました♪凄く続きが気になっております( ´ ▽ ` )頑張って下さいませ(*^^*)応援しております☆ (2023年1月10日 20時) (レス) @page9 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
MAKOTO@低浮上(プロフ) - 憐華さん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2021年1月15日 0時) (レス) id: eb19b3bcad (このIDを非表示/違反報告)
憐華 - 忌み子シリーズ大好きです!続きも頑張ってください! (2020年12月31日 1時) (レス) id: 9542c9e408 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MAKOTO@低浮上 | 作者ホームページ：http
作成日時：2020年6月18日 12時
