トイレの神様に逆らってみた 7 (ページ24)

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切り捨てることは必要ページ24

と、考えていたら弟の箸が私の照り焼きに。
やらせはせん。
ぱくりと食べた。
「ちぇ」
「盗み食いすな」
お行儀が悪い。
弟は素直に自分の分をつまみ始めた。
「姉ちゃんがぼーっとしてるのが悪いんだ。何考えてたの?」
「えーっと」
「あ、待って、当てるから」
なら何故聞いた?
「大方彼氏のことでしょ」
こいつノーマライズに心眼持ってるだろ。なんでいつも的確なんだよ。
「図星かよ」
「当たってほしくなかったようだな」
「威張るところではないと思う」
うげぇ、という顔をする恩朗。人が作ったものを食べながらそんな顔しない。
「いい加減見捨てたら? あのストーカー」
「確かにストーカーだがあんまりすぎやせんかね」
「時には人を切り捨てることも必要」
切り捨てられた藤がそう切り捨てたので、黙ってしまった。
……切り捨てる、か。