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その後、探偵社にて。
「嫌だァ・・・・・・もう嫌だ・・・・・・」
「全部お前らのせいだ・・・・・・武装探偵社が悪いンだ!社長はどこだ、早く出せ!でな
いと・・・・・・」
「爆弾で皆吹っ飛んで死ンじゃうよ!」
国木田の言う「爆弾魔」とは、十代後半に見える青年の事だった。
彼の足元にはセーラー服を着た少女が座らされている。
彼女が人質なのだろう。
だが天使は彼が爆弾魔にしてはラフな服装であることが気にかかった。
───爆弾魔はそういうものなのかな?ボムガールもあんな感じだったし。
───あれ?ボムガールって何だっけ?
「天使君?大丈夫かい?」
天使は太宰にそう言われハッとした。
その様子を見て国木田が肩をすくめる。
「全く・・・・・・こんな時に考え事とは随分と気楽だな」
『・・・・・・ごめん』
「いや、別にいい。それに今はそれどころではない・・・・・・どうする?」
『社長に会わせたら?』
「殺そうとするに決まってるだろ!それに社長は出張だ」
そう言う国木田を見て太宰は少し考える素振りを見せた。
「うーん、まずは人質をどうにかしないと」
太宰がそう言うと同時に、太宰と国木田は構えをとった。
・・・・・・じゃんけんの。
あいこを繰り返した結果、国木田がグー、太宰がパーで国木田が負けた。
負けた国木田は苛つきながらも爆弾魔の前まで出る。
社の重要事をじゃんけんで決める二人に敦と天使は思うところがあったが、言わな
かった。
「おい、落ち着け少年」
「来るなァ!吹き飛ばすよ!」
国木田が来たことによりパニック状態になった青年は爆弾のスイッチを突き出し
た。
国木田は犯人を興奮させないようにその場で手を挙げることしかできない。
「知ってるぞ、アンタは国木田だ!アンタもあの嫌味な能力を使うンだろ!?妙な素
振りをしたら皆道連れだ!」
その青年の言葉を聞いて太宰は少し慌てたような表情を見せた。
「まずいね、これは。探偵社に私怨を持つだけあって社員の顔と名前を調べてる。社
員の私が行っても余計警戒されるだけか・・・・・・」
さて、どうしたものかと言うと同時に太宰は敦と天使の方を見た。
「何でしょうか。昨日に続いて嫌な予感がするのですが・・・・・・」
『わあ、僕もだよ』
その予感は見事的中する。
その時太宰が考えていることは誰でも分かるだろう。
彼らの考えを見透かしたように太宰はにやぁと笑った。
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暁月臨(プロフ) - 凄く面白いです!更新待ってます!! (6月24日 16時) (レス) @page16 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
雪ん子(プロフ) - 凄い好きです❗️続き待ってます! (2023年4月26日 17時) (レス) @page16 id: fa924563b5 (このIDを非表示/違反報告)
クラスペディア(プロフ) - 面白かったです!更新待ってます✧*。 (2022年12月22日 13時) (レス) id: d83e92e5af (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 面白いです✨ (2022年12月20日 5時) (レス) @page14 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
響輝@お気に入り400人突破ベリサンキュ(プロフ) - 面白かったです。続き楽しみにしてます (2022年11月24日 0時) (レス) id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棘屋 | 作成日時:2022年11月21日 7時