【劇場版名探偵コナン】帝丹高校にはあと2人高校生探偵がいた？！ (ページ36)

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34話ページ36

服部「ったく、何やアイツ･･･」

一方的に電話を切られた服部は、眉をひそめながらスマホの画面を見る。
どうしていきなり和葉が怒り出したのか、服部には、さっぱり分からなかった。

服部「･･･しゃーないなぁ」
再び歩き出してはスマホを操作して別の所へ電話をかける。

服部「あっ、オレや。ちょっと頼みたいことがあんねんけど･･･」
延々と続く高い塀の先には屋根が載った立派な門があり表札には『大岡』の文字が記されている。

服部「ああ、そうや。頼む」
電話を切ると、塀の向こうにある立派な日本家屋を見上げた。

和葉が電話をきってから程なくして、小五郎がホテルに戻ってきた。

小五郎「ふぃ～、疲れたぜ･･･」
和葉「お帰り、オッチャン」
小五郎「おっおう」
畳の上にゴロンと寝転がってうつ伏せになる。

小五郎「まさか大阪に来てまで事件に巻き込まれるとは思わなかったぜ･･･」
蘭「あれ？お父さん、コナン君とAと香宮君は？」
小五郎「あのボウズは、一緒に帰りたいっつーから車に乗せてやって、香宮と柊は、バイクで帰ってきたが、ホテルに着くなり今度は阿知波さんに話があるとか言ってついてったぞ」
蘭「え～もぉ、コナン君たら･･･」

いくら同じホテル内とはいえ、こんな時間に、香宮君とAは頼りないし────心配になった蘭は、携帯電話を取り出した。

小五郎さんと分かれたA、奏汰、コナンは、ホテルの大広間に来ていた。
中では高校生皐月杯争奪戦の抽選会の準備が着々と進められている。
3人はこっそり中に忍び込み、並べられた椅子の陰からステージを見る。
大きなトーナメント表が掲げられたステージでは、阿知波会長がスタッフと台本のチェックをしている。

奏汰「なぁ、工藤。例のあの人が犯人なら、今夜、阿知波会長が狙われることはなさそうじゃね？」
コナン「ああ、それは俺も思う」
すると、そのとき、ポケットの中のスマホが震える。
A「蘭じゃない？」

コナン「どうしたの蘭姉ちゃん」
すばやく大広間から出て、扉の後ろに隠れて電話に出る。

蘭「用事はもう済んだの？」
コナン「う、うん」
蘭「じゃあ早く部屋に戻ってきてね。香宮君とAも連れて。あんなことがあったから心配で･･･」
コナン「うん、わかった。すぐに行く」

電話を切ったコナンはポケットからボタン型発信機を取り出し、奏汰に投げる。
奏汰がキャッチしては阿知波会長の背中に向けて発信機を指で弾き飛ばす。