19話 ページ21
服部はテレビ局の脇を通る道路の柵に立って、炎上する屋上を見上げている。炎と煙の勢いは一向に衰える様子もなく、爆発音が幾度となく聞こえてくる。
Aと奏汰も少し焦った顔で屋上を見上げたその時、
風で黒煙が流れ、空に突き刺さるように伸びた鉄骨をスケボーで駆け上がるコナンの姿が見える。
鉄骨の先で大きくジャンプして、巨大なパラボラアンテナの中心に立つポールにサスペンダーを引っ掛けて、パラボラアンテナに着地してグルグルと回り出す。
服部「あれは・・・・・・間違いない、工藤や!」
A「まさかさ、」
奏汰「そのまさかかねぇ(汗)」
服部「そうか! そういうことか!」
せやけど一体何を────
不思議に思いつつ、服部は当たりを見回し後ろを流れている川を見て気づいた。
コナンの考えが分かった服部は柵から飛び降りると川に向かって走り出した。
コナン「もっとだ・・・・・・もっと速く!!くそぉ息ができねぇ・・・もう少しあともう少し・・・」
高速で回るコナンに、煙と熱風が容赦なく襲いかかる。
そのとき、アンテナを支えていた柱に落ちてきた部品が当たって、グニャリと曲がる。コナンが回り続けているアンテナが大きく傾いていく
コナン「ここまでなのかよ・・・・・・っ!」
スケボーを掴み、アンテナから飛び出す。テレビ局の横を流れる川に向かって進むが
コナン「くそっ、加速が足りなかったか────!!『ダメだ届かねぇ・・・・・・!!』」
加速が足りず、屋上は超えたものの川には届かない。落下したコナンは、建物の出っ張りに激突して、スケボーと、共に大きく跳ね上がった。
奏汰/A「工藤!/工藤君!」
奏汰とAの声が空を駆け抜ける。
川に向かって走っていた服部は、落下するコナンを見て、細い土手の手前にある柵に飛び乗り、川に背を向けて大きくジャンプする。
服部「待ってたで───!! ほーら、よっと!!」
空中でコナンをキャッチして、そのまま香宮と柊のいる川に飛び込んだ。
奏汰「予想的中」
A「まだ濡れるかw」
地面に激突したスケボーが跳ね上がって鉄柵にガシャンと当たる。
服部「ぶはっ!」
川面から顔を出す服部は、
ゴホゴホと咳き込むコナンに近づく。
服部「おい、大丈夫か? 工藤」
コナン「あ、ああ・・・・・・何とかな」
服部「ほら、落としもんや」
服部がメガネを渡す
コナン「サンキュ」
奏汰「ってか、スケボー持ってきたってことは、
爆破されるかもって勘があったとかねぇよな?」
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ゆん(プロフ) - オリキャラカップル大好きなんです!作ってくださりありがとうございます!! (2022年1月18日 18時) (レス) @page2 id: 565e409edc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:togetumizu319 | 作成日時:2018年4月30日 11時