【劇場版名探偵コナン】帝丹高校にはあと2人高校生探偵がいた？！ (ページ3)

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1話ページ3

大阪市中央区・日売テレビ。

かるたを特集する番組で対談することになった毛利小五郎の噂を耳にしてはAと奏汰は同席することになり、スタジオでかるたのデモンストレーションのリハーサルを見ていた。

和風なセットの前に敷かれた畳の上にはかるたの取り札が並べられ、その両側に十代の少女が向かい合って正座していた。

一人は着物の袖をたすきで束ね、もう一人はセーラー服を着ている。

〈難波津に咲くやこの花冬ごもり～今を春べと咲くやこの花～～〉

パイプ椅子に置かれた百人一首読み上げ機から、和歌を読み上げる男性の声が流れた。

〈今を春べと咲くやこの花～～〉

下の句が繰り返されると、二人はぐっと身構える。

そして、一秒の間を置いて、

〈あらし────〉

百人一首読み上げ機から三文字の音が流れた瞬間──

バシッ！

着物の少女が目にも留まらぬ速さで取り札を弾き飛ばした。宙を舞った札は最前列で見ていた小五郎の前に飛んできた。

小「ここまでかるたが飛んでくるのか」

A「競技かるたならこれは普通じゃん」

そう言えば札を拾うとすれば、

？「ああ、お構いなく」

着物の少女は立ち上がって札を取った。

？「失礼します」

その顔を間近で見たAの横に立っていた彼は、

奏汰「可愛すぎじゃね？
同じ高校生かよ？！」

と、Aの方を見ながら言えば、

奏汰「ｯ冗談だ」

Aに蹴られてはそこを抑えながらも冷や汗をかく。

そばで見ていた子どもたちも少女に見とれていた。

元太「べっぴんさんだよな！」

歩美「アイドルみたい♡」

光彦「着物もよく似合ってます！」

座り直して腕を組んだ小五郎さんは、ふと考え込むように眉をひそめた。

小「ってか、何で俺たちこんなところでかるた見てんだ？」

小五郎と蘭の間に座っていた和葉ちゃんとAと奏汰は、はぁ？とあきれた顔をしては

和葉「せやから未来子が言うてたやん！『対談前やから控え室で待っといて』って。せやのにおっちゃんが、あのキレイな子につられてこのスタジオに入ってしまうから･･･」

小「未来子って誰だ？」

真顔で訪ねる小五郎に、Aと奏汰はため息をついては

奏汰「さっき遠山から紹介されたやん」
セーラー服の子を指差しては

A「あのキレイな子のかるたの相手してるメガネの子が枚本未来子。」

和葉「アタシも所属してる我が改方学園かるた部の部長やで！」

？「アタシも所属って、和葉、お前かるた部やったんか？」