16話 ページ18
非常階段を1つ登った服部と和葉、奏汰、Aは、通路を走り、スタジオがある低層部分の屋上に出る階段に向かう。和葉とAは、充満する煙を吸い込まないように腕で口を覆いながら、階段を登る
服部「香宮! 繋がるか?!」
奏汰「やっぱ繋がらんわ。
回線混み合ってるわ」
服部と奏汰はスマホで電話をかけようとするも繋がらない。
和葉「ゴホゴホ」
扉についた和葉は、壁にもたれて咳き込む。
A「止まるな」
Aが扉を開けて和葉を先に外に出す。
A「(屋上に出れば煙から逃げれるはず)」
────そう思い、上ってきたのだが・・・
屋上は炎に包まれ、黒煙が立ち上っている。大きな穴があいた床には、むき出しになった鉄骨が見える。
奏汰「A!!こっち来い」
服部「和葉! こっちや!」
服部と奏汰が立ちすくむ和葉とAに駆け寄り、炎が上がってない壁へ引き寄せた。
和葉とAが立っていた床が崩れ、火花が舞い上がるのを見て、3人は気づいた。。
A「ま、まさか」
奏汰「この屋上・・・・・・」
服部「コンクリとちゃうんか・・・・・・!?」
屋上のところどころが熱で溶けて落下し、そこから黒煙と炎が噴き上がる。ビルから離れた所に停めたはしご車が放水を始めるも、屋上全体には届かない。
消防隊員1「もっとだ! もっと近づくんだ!!」
消防隊員2「無理です! これ以上は危険です!!」
はしごのカゴに乗っていた消防隊員はクッ、と唇を噛み締めた。
これでは火の勢いは止まらず、どんどん燃え広がってしまう────。
テレビ局の隣のビルにも避難指示が出て、各階のエレベーターホールでは大勢の人がエレベーターが来るのを待っていた。
コナン「ごめんなさい! 通してー!!」
エレベーターの扉を開くやいなや、スケボーに乗って飛び出す。廊下を駆け抜いてテレビ局側の窓へ向かう。
コナン「くそっ! 煙で何も見えねぇ!」
位置的にテレビ局の屋上が見下ろせるはずだが、たちのぼった黒煙で何も見えない。
もうもうと立ち込める黒煙をくやしそうに見ながら、廊下を進んだ。
屋上の火はどんどん燃え広がり、床がみるみるうちに溶けて崩れていく。むき出しになった鉄骨は崩れ落ちたガレキに押され、メキメキと音を立てて跳ね上がっていく。煙を避けて壁際に寄った服部と、和葉、奏汰、Aにも、刻一刻と火の手が迫っていた。
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ゆん(プロフ) - オリキャラカップル大好きなんです!作ってくださりありがとうございます!! (2022年1月18日 18時) (レス) @page2 id: 565e409edc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:togetumizu319 | 作成日時:2018年4月30日 11時