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pink side〜
二「ぉ!ちゃかちゃん、おはようございます!」
大好きなにいににも、挨拶をする事が出来なかったちゃかちゃんは、抱っこしている俺の洋服を嫌そうにギュッと掴んだ。
桃「…すいません、」
二「気にしなくていいよ〜、…やっぱり閑也が居ないのが調子悪い原因なのかなぁ?」
桃「…はい。…ずっとこの調子で、昨日も眠れてなくって、」
赤「…うぅっ、」
俺とにいにの会話でまた思い出したのか、ぽろぽろと涙を零した。
二「ちゃかちゃん、…ごめんねぇ、ココは苦しくないかなぁ?」
ちゃかちゃんは、他の子と比べて少しだけ心臓が弱い。
いつもは気にならないくらい元気だけれど、パニック発作とか、泣きすぎた日とかは心臓に負担がかかっちゃって苦しくなっちゃう事も珍しくない。
赤「……ぃやっ、!」
今日は、本当に何もかも嫌みたいで、にいにに触れられる事も嫌がる。
赤「……ず、…ひっ、……しずっ、!!」
ちょっとずつ呼吸も浅くなってきて、はぁはぁと苦しそうに身体全体で息をしているちゃかちゃん。
二「……ちょっと、発作出てきちゃったかなぁ、」
にいにに言われた通りに、胸を抑えて苦しそうに息をするちゃかちゃんをベッドに寝かせる。
二「…ちゃかちゃん、コレ、口に入れたら飲まないで舐められる?」
赤「…ぃやだっ、!……しめ、ちゃ、…!」
二「…これは舐めさせられないわ、……スプレー持ってこれる?」
「…わかりました、!」
シャー、とカーテンが引かれてちゃかちゃんの様子が見えなくなって。
ちゃかちゃんの嫌がる声と、苦しそうな息遣いだけが聞こえてきて、なんだか不安でいっぱいになってくる。
二「しめー、ごめんね、…不安にさせちゃったね?」
ぽん、と俺の肩に手が乗せられる感覚があって、ハッと意識が戻ってきた。
“ちゃかちゃんはもう大丈夫だよ”なんて言われて、ベッドを覗けば、すやすやと眠っているちゃかちゃん。
大好きなぬいぐるみを抱き締めて眠る姿に少し安心した。
二「…しめはこれから学校?」
桃「…ぁ、…はい、」
二「…じゃあ、ちゃかちゃんの事、夜まで預かるから、如恵留にそう伝えといて?」
桃「ありがとうございます、……お願いします、」
頭を下げると、そんな堅苦しくなくていいのに〜、なんて、優しく笑うにいにが俺の頭を撫でた。
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猫(プロフ) - 紗彩さん、こんばんは!そうです。前にマシュマロが送れなかった猫です(恥)更新ありがとうございます!これからも無理なく頑張って下さいねー! (2022年6月8日 20時) (レス) id: f376f4b930 (このIDを非表示/違反報告)
紗 彩(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます…!ソラノムコウも一緒に楽しんで下さって何よりです!これからもお付き合い頂ければ幸いです!!(この前にコミュ下さった方かな……違ったら申し訳無いです…) (2022年6月8日 20時) (レス) id: f7d9789c70 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - ソラノムコウと共に楽しく読ませて頂いてます。更新無理せず頑張って下さい。応援しています! (2022年6月2日 17時) (レス) id: f376f4b930 (このIDを非表示/違反報告)
紗 彩(プロフ) - genさん» コメントありがとうございます!更新頑張っていきますので、お付き合いいただければ幸いです! (2022年5月26日 22時) (レス) @page13 id: f7d9789c70 (このIDを非表示/違反報告)
gen(プロフ) - これから松松がどうなっていくのか続きが楽しみです! (2022年5月26日 19時) (レス) id: 2b5061a1a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗彩 | 作成日時:2022年5月15日 21時