第九戦 「南国の少女」 ページ27
藤弥と朱里の間に少女を入れ、親の捜索が始まった
二人に手を握られて満足そうな少女はさきほどの泣き顔から一変して笑顔を振りまいている
朱里も楽しそうにしているが藤弥だけは釈然としないまま淡々を歩いていた
「おにーちゃん！」
急に繋いでいた手を引っ張られよろめいたがすぐに立て直して少女の方を見た
「ふーちゃんおにーちゃんとあれ乗りたい！」
そう言い朱里から手を離してその手であるモノを指さした
それは中型の観覧者だ
展望用として作られたそれはこの辺りの街並みを一望出来るものとなっている
藤弥は親探しに関係ない観覧車を断ろうとするが
少女は上目使いで藤弥を見つめる
(子供ってあざといな…)
「将来有望そうな性格してるねふーちゃんは」
「有望か…？」
朱里の言葉に呆れた声で返した藤弥は諦めて少女と観覧車に乗ることにした
2人が観覧車に乗っている間、朱里が少女の写真を使って付近を親を捜索することになった
観覧車に乗る前、周りの視線が気になってロクに視線を上げることが出来ない藤弥は
(ロリコンって思われてそう……)
そう思いため息を少女に隠れて付いた
観覧車に乗り、眺めをはしゃぎながら見ていた少女は急にシートに座っていた藤弥に抱きついた
「ふーちゃん、おにーちゃんのことだーい好き！！
いー匂いするしー、かっこいーもん！！」
(最近の子供はマセてるよな…)
と心の中で呆れた風に思いながらも素直に言葉に出来る子供が羨ましく思えた
そして子供の機嫌を損ねないように頭を撫でてみせた
すると少女はとても嬉しそうに頬を赤く染めて笑った
(俺もこの子供みたいに素直な餓鬼だったら良かったのかな)
そう思いながらも叶わない思いだと割り切り首を横に振った
まだ見た目がこの子ぐらいの子供だった時
自分は既に戦国の世で傷つきながらも生きていた、そんなことを思い出した
そんな事を忘れるため、もう一度首を大きく振った
ふと見た空は茜色に染まり始め、昼の水色を浸食していた
ラッキーアイテム
たこ焼き
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緋寄＠紅鬼姫(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます。はい、僭越ながら参考させて頂いています。 (2016年12月10日 23時) (
レス) id: a5647f01ce (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - これってよとしち学園の漫画を参考にしていますか？ (2016年12月5日 22時) (レス) id: 3aaa89a69c (このIDを非表示/違反報告)
緋寄＠紅鬼姫(プロフ) - サシャさん» 見ためヤンキーｗ３人でたまってたら寄りつき難いでしょうねｗ (2016年7月27日 21時) (レス) id: 1715c75c22 (このIDを非表示/違反報告)
サシャ - ありがとうございます！この3人は見た目だけヤンキー(笑) (2016年7月19日 0時) (レス) id: d7042e5317 (このIDを非表示/違反報告)
緋寄＠紅鬼姫(プロフ) - サシャさん» 「物語」か「後夜祭」でほのぼのはやります！後夜祭では都道府県たちの演劇と模擬店などの様子をやるのでおそらくその時にしますね！ (2016年7月17日 20時) (レス) id: 1715c75c22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅鬼姫 | 作者ホームページ：https://twitter.com/Enphnium
作成日時：2016年4月30日 21時
