第八戦 「修羅の国」 ページ22
「樹が来るまでコイツ見といてくれ」
「はいはーい」
教室の床に寝させられた藤弥には手首には縄で拘束されている
八島から監視を頼まれたのは同じ九州の鹿児島である
彼女は焦げ茶色の髪を肩に付かない程度ショートにしている
(藤弥くんて近くで見たら結構男前なんだよね〜)
気を失っている彼に近寄り彼の頭をわしゃわしゃと撫でた
細い髪を束にして遊んだり、長い部分を三つ網にしてそれを解いてみたりと好き勝手に
(樹が首都に拘るのにも八島が彼女を手伝うのも文句は無いけど
自分は藤弥くんが首都でも別にいいんだよね)
そんなことを言ったら樹に怒られてしまうから口には出さないが美咲はそう思った
「…っ!」
「わっ」
目が覚め、咄嗟に美咲を避け後退した藤弥に美咲は驚き尻持ちをついた
藤弥は警戒心をむき出しにして美咲を睨んだ
そして自分の手首に巻かれた拘束に気がついた
「美咲…?卑怯だな」
「ひ、卑怯!?」
「それ以外になにがある…勝負は一対一だぞ」
「卑怯は承知してるよ」
藤弥に責め立てられあたふたする美咲に変わって声を発したのは樹だ
隣には藤弥を誘拐した本人である八島
「藤弥、僕はお前が好かん」
「知ってるよ」
開き直ったように微笑む藤弥が気に食わなかったのか樹は舌打ちをして
藤弥の胸倉を掴んだ
「開き直るなよ、お前は僕から大事なものを奪った
それを今日、返してもらう」
藤弥は真剣に樹を見据えたまま彼女を見つめた
「ひよ子返せや!!!!!」
鼓膜を破りそうな程の大きな声に美咲と八島は耳をふさぎ
至近距離で怒鳴られた藤弥は顔を顰めた
「…お土産に執着とは
修羅の国は随分可愛い女子になったものだな」
藤弥の挑発する言葉に外屋の2人は顔を真っ青にして樹の表情を確認した
彼女は顔を下にして伏せているが強く握られた手は大きく震えている
「…ぼ……僕を、僕を可愛い扱いするやつは大宰府天満宮に参拝出来んほど
ぼこぼこにくらしてやる!!!!!」
怒りが頂点に登った樹は藤弥を突き飛ばし露骨に睨みつけた
ラッキーアイテム
たこ焼き
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緋寄@紅鬼姫(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます。はい、僭越ながら参考させて頂いています。 (2016年12月10日 23時) (レス) id: a5647f01ce (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - これってよとしち学園の漫画を参考にしていますか? (2016年12月5日 22時) (レス) id: 3aaa89a69c (このIDを非表示/違反報告)
緋寄@紅鬼姫(プロフ) - サシャさん» 見ためヤンキーw3人でたまってたら寄りつき難いでしょうねw (2016年7月27日 21時) (レス) id: 1715c75c22 (このIDを非表示/違反報告)
サシャ - ありがとうございます!この3人は見た目だけヤンキー(笑) (2016年7月19日 0時) (レス) id: d7042e5317 (このIDを非表示/違反報告)
緋寄@紅鬼姫(プロフ) - サシャさん» 「物語」か「後夜祭」でほのぼのはやります!後夜祭では都道府県たちの演劇と模擬店などの様子をやるのでおそらくその時にしますね! (2016年7月17日 20時) (レス) id: 1715c75c22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅鬼姫 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Enphnium
作成日時:2016年4月30日 21時