違和感 ページ4
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真希とパンダが交流会に向け1年生をしごいている間の出来事。
「ん?そーいや真希さん。もう1人居ませんでした?」
「あ?憂太か?」
「いや、女の……」
野薔薇の言葉に「あぁ、」と納得する。
「Aのことか」
「……任務」
名前はわかんないけど多分、だなんて頷く野薔薇に休憩になった伏黒が言葉を続けた。
「へぇ?」
「あの人、一応狗巻先輩と等級同じだから」
汗を拭いながら表情を崩さない伏黒がそう説明する。
「一人で任務行けんの。あいつと棘は」
「へぇ……強いの?」
野薔薇の質問に少しだけ眉を潜めた伏黒と、表情を曇らせる真希。
「………強い」
「強いというか……強くなんなきゃいけなかったんだよ」
2人のその言葉で野薔薇は、Aの抱える"何か"を察した。
「……じゃー、帰ってきたら稽古つけてもらお」
「…ああ、それでいいと思う」
数分にも感じる沈黙を破るように発した野薔薇の声に、伏黒が賛同する。
「…っさ、再開すっぞー」
「ツナツナ」
パンダと棘が1年2人に向けて声をかける。
「うっす」
「はーい」
少しだけ気だるげに返事を返した2人がパンダたちの元へ向かったあと。
「___ただいま」
「ああ、おかえり」
頬に湿布を貼ったAが戻ってくる。
「元気だねぇ…」
呆れ混じりに溜息を吐きながら真希の隣に腰をおろす。
「…野薔薇があとでお前に稽古つけて欲しいってさ」
「あははっ、いいけど…痛いよ?」
「私に言うなよ」
1年が稽古しているのを眺めながら他愛のない話をする二人。
「………任務は」
いつの間にか出来ていた静寂に真希が言葉を落とす。
「ん、この通り。ちょっとだけ怪我してた」
「そうか」
まるで他人事の様に話すAにいつも通りの違和感を感じながらも相槌を打つ。
その違和感をAが教えてくれるのは近いうちだろう、なんて思いながら「私らも参戦すっか」と立ち上がった。
………
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伊地知さんの苦労が目に見える
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雪 - 更新待ってます...! (2020年11月7日 11時) (レス) id: 8ab799c49a (このIDを非表示/違反報告)
ささまめ。(プロフ) - 豆腐さん» あ!ありがとうございます!!すぐに訂正しますね!!! (2019年11月8日 19時) (レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - 優太ではなく憂太ですよ (2019年11月1日 11時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ささまめ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時:2019年7月25日 18時