【呪術廻戦】見えない言葉 (ページ2)

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つかの間の休憩ページ2

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｢ちょっと休憩しよ？｣

そう声を発したのはパンダ。

｢ん、｣
｢しゃけ｣
｢ふぃー、お茶、お茶｣

額に滲んだ汗を手の甲で拭いながら、パンダの隣に腰を下ろす。

｢Aもいるっしょ？｣
｢おん、ありがと、真希｣
｢いいってことよ｣

私が用意した保冷バッグに詰まったお茶を2本取り、1本を投げて寄越す真希に感謝を述べながら、パキッという音を鳴らしてキャップを開ける。

｢えー、俺には？｣
｢自分で取れ｣
｢はぁん？？差別だろ、パンダ差別ー、な、棘も思うだろー？｣
｢……こんぶ｣
｢微妙って…もーいいや、自分で取りますー｣
｢最初っからそうしろ｣

終点のない会話をしている3人を横目に、ペットボトルに口をつける。

｢(ふつー、だ……)｣

ボケーっとしながら少しずつお茶を喉に流し込む。

パンダが立ち上がり真希の足元に置かれた保冷バッグに近寄ったことでさえ景色のように思えるほど気を抜いていた状態。

｢………明太子｣
｢………！？｣

パンダが座っていた場所に今まで立っていた棘が腰を下ろす。

え、いやいやいや、なんでここに来たん？？折角、パンダの影に座って、棘とちょっと距離を置くことで緊張すんの抑えようとしたのに？？？

｢んー、どうしたん｣
｢こんぶ｣
｢そっか？……棘はお茶飲まないの？｣
｢…おかか｣

なに、その溜は。

｢持ってこよっか？｣
｢おかか｣
｢ん？どうするん？？｣
｢……ツナ｣

少し考えてからそっと顔を上げてパンダを見つめる。

｢え、取れって？えー、｣
｢高菜｣
｢しょうがねぇなぁ、ほらよっ｣
｢しゃけ｣

棘の視線に気づいたパンダは、真希がしたように、お茶を彼に投げる。

｢…こんぶ、｣
｢…………ゆっる｣

お茶を一口含んでゆっくり飲み込み、ひと息ついた棘の表情が緩む。

｢(かわいい……)｣

1番近い隣でその表情を見れたことで小さな幸せが生まれる。

｢(また、見れたらいいな…)｣

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