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第17話 動乱篇 ページ19

「伊東鴨太郎君の帰陣を祝して…かんぱーいっ!!」


伊東先生の祝勝会を兼ねた宴席。


「お前ら、どんどん呑めよォ!」


お酒も入り、主役を置いて、どんどんヒートアップしていく一同。

「ちょ、だめだって、あんまり近藤さんに呑ませたら!ほらァ…もう酔っぱらってんじゃん!」

「おいっ総悟、お前は未成年なのに呑みすぎだ…!」

そして、

「細けェことをグチグチと…そんなだとハゲやすぜ、土方さん。」

「ンだと、やんのかコラ!」

「もー、やだー、土方さんも酔っぱらってんじゃん」

「弱いのに呑みすぎでさァ…」

騒がしい宴の時間が終わり、

「ふー…眠たい…」

宴会場を出て廊下を歩いていると、こちらに向かってくるひとつの影。

「おや、」

「お久しぶりです伊東先生っ!
任務ご苦労様でしたァ!」


「相変わらず騒がしいな君は。もうちょっとマシになっているかと思っていたが」


「伊東先生もお変わりないようで何よりです!」


そして思った通りまず顔をしかめて皮肉を言う


「まァ泣き言をいう相手の僕がいない間もよく頑張ったじゃないか。」


「えへっ!ありがとうございます!」

少し笑ってわかりにくい褒め方をしてくれる伊東先生


だが…


「伊東先生も帰ってきたし益々真選組は安泰ですね!」


私が何気にそう言った時、

「あァ…そうだな、」

なんだか含みのある笑いをしていつもとは違う返答をしてきた。


「まァ僕がいれば形は違えど潰れる事はないだろうね」

目が笑ってないんだ。
冷たいのはいつもと一緒だけど、なんかギラギラしていて。

「残念…。お迎えが来たみたいだ、」
「へ…?あ、」

グイッと肩をひかれて、

「先生、Aがお引き留めして申し訳ありやせん。」

「沖田君か…。じゃあ、迎えも来たことだし、そろそろ僕も戻るとするよ。」

気づけば目の前は黒一色。

「そうだ、A。」

名を呼ばれ、そーちゃんの胸から顔を上げると、先生はこちらをじっと見つめていた。そして、

「人が一番大きな失敗をする時は、大抵、」


いつもの愛情を込めた皮肉とは違う。

「思い込みや、勘違いをしている時だという事を頭に入れておくといい」

突き放すように告げた先生の表情は、何故か寂しそうに見えた。

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あつぽん(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - これ面白すぎです (2016年8月23日 20時) (レス) id: 7a9606292a (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい♪ (2016年2月5日 17時) (レス) id: 5defdd12f1 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 高杉銀時さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていると言っていただけると、すごくテンション上がっちゃいますよー(*^O^*)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします ! (2016年1月12日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年1月4日 14時

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