不器用な私たち (ページ35)

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35. daesung ページ35

スンリとのご飯から帰って、Aからやっと連絡が来た。
隠さずにジヨンヒョンの家にいると言っていたから、やましいことは無かったのかもしれない。
僕の余計な心配だったようだけど、まだモヤモヤが残っていた。

ジヨンヒョンがAに相談？
何を？

どう考えても共通点なんて見つからない。

…今はAを信じよう。
僕には言えない事情が何かあるのかもしれない。

気分を変えるためにドラムの練習をした。
ドラムに集中していると、他のことを考えなくて済む。
ヨンベヒョンには迷惑かもしれないけど。笑

ドラムを叩き始めると、あっという間に時間が過ぎていった。

そろそろシャワー浴びて寝るか。

時間を見ようと携帯を開くと、スンリから電話が15件も来ていた。サイレントモードのせいで全く気がつかなかった。最新はつい1分前だ。
一体何だろう？

その場でかけ直すとワンコールでスンリの声がした。

『テソンヒョン！大変です！Aちゃんが！！！』
「何？どうしたの！？」
『車に轢かれて今病院に…』
「は！？」
『ヒョンも早く病院に来てください、○○総合病院です！』
「すぐ行く！」

どういうこと？
ついさっきタクシーで帰るって言ってたのに！

慌てて車に乗り込み、病院へ向かった。
もう一度スンリに電話をかけた。

「もしもしスンリ？」
『はい』
「今家出たけど、Aはどういう状態なの？」
『救急車で運ばれたみたいなんですけど、頭を強く打って、さらに出血が多くて…意識が無くて、今手術中です。』

気が遠のきそうになった。

アクセルを強く踏み、病院へと急いだ。
お願いA、無事でいて。