不器用な私たち (ページ3)

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3. you ページ3

がちゃりと音がして、ジヨンが重たいドアを開けた。真顔で目の下にクマを付けて、くたくたのTシャツと、スウェットを履いている。

「こんばんは。」

私が挨拶をして部屋に入ろうとすると、ジヨンがいきなりぎゅっと私を抱きしめた。

「A…。」

ジヨンは私を抱きしめたまま、すうっと息を吸った。

「ジヨン？してないよね？」

ジヨンはうん、と頷いた。

「ジヨン…離して…」
「…何で？」

何でって。

「…嫌？」

ずるい。
私が嫌なんて言わないこと、分かってるくせに。

私は腕を下げたまま、ジヨンが離すのを待った。
少し待つと、ジヨンはすぐに私を離した。

けれど安心したのも束の間で、

「限界。」

とすぐに私の腕を掴んで、奥の部屋へと引っ張って行った。私はこの腕を振り払わなくちゃいけないのに。

ジヨンは強引にリビングのソファーに私を座らせた。私のバッグを乱暴に横に置き、隙もなく私にキスをした。

だから駄目なのに。こんな乱暴なキスでも、私はジヨンにドキドキしてる。

ジヨンはそのまま私の服を脱がせて、キスを続けた。ちっとも優しくないキス。でも私はそれを必死に受け止めーーーいや、求めていた。

キスの合間にチラリと机の上を見ると、さっきジヨンから送られてきた写真と同じ光景だった。

小さな袋に入った白い粉と、ストロー、ライター、アルミホイル。袋は未開封で、どうやら本当にやらなかったらしい。

もし私が来ていなかったら、ジヨンはこのまま手を出していたのだろうか。
彼の人生を狂わせる、"クスリ"に。