不器用な私たち (ページ2)

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2. you ページ2

『どうしたの？』

私は寝ているテソンに背を向けて、ジヨンのLINEに返事をした。すぐにジヨンからの返事が来て。

『我慢できない早く来て』

私はため息をついた。
ジヨンのいつものセリフだった。

『ジヨン、駄目だよ。』
『分かってるでもホントに限界』
『今は行けないの、テソンと一緒にいるから。』

こんな事言っても無駄だって分かってる。
ジヨンからの返事は、今撮ったであろう写真が送られただけだった。

…ほらね。

『待ってジヨン、行くから。絶対しないで。』
『早く来て。』
『今から行くから。』

そっとベッドから降りて、置き手紙を書いた。

『テソンへ
なんだか眠れないので、家に帰ります。テソンはゆっくり休んでね。
A』

もっとマシな嘘をつけばいいのに、私にはこれが限界だった。テソンに嘘をつきたくない。だからなるべく本当のことを書いた。こんなのでテソンが納得してくれるのかはわからないけれど。

手紙を枕元にあるテソンの携帯の上へ置いた。ここなら起きて一番に読むだろう。

テソンを起こさないように、静かにテソンの家を出た。真夜中の住宅街は、静かだ。私はタクシーを呼んで、ジヨンの家へ向かった。

『今テソンの家を出たから。』

ジヨンからの返事は来ないまま、ジヨンの家の前に着いた。テソンの住んでいるマンションよりも派手なマンション。

私は慣れた手つきで暗証番号を入力した。ジヨンの部屋は最上階。このマンションの最上階には本来二室あるのに、ジヨンは二室とも買って、一室だけ使っている。もう一室は全くの空き部屋だった。使っていないなら私に貸して欲しい。隣がジヨンじゃなければ間違いなくそう頼んでいた。

ジヨンの部屋の前で、インターホンを押した。時計を見ると、3時になろうとしていた。