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夏も終わりに近づき、
俺たち高校3年生は受験に追われる時期。
高校生活3年間バスケ三昧だった俺だって、
受験はやってくる。
有り難いことにバスケのおかげで、いくつかの大学から声を掛けられていたけれど、
でも俺はそれをすべて断った。
俺の子供の頃からの夢――それは、パティシエになること。
俺自身甘いものが好きっていうのもあるんだけれど、一番の理由は翔ちゃんだった。
昔からチーズケーキが好きだった翔ちゃんは、
チーズケーキを食べているとき、
本当に幸せそうな顔をするんだ。
その顔を俺が作れたら……なんて思ったのがきっかけ。
子どもの頃、母親と一緒にチーズケーキを作って翔ちゃんに食べてもらったとき、
「美味しい。」と口一杯に頬張り、
頬にケーキの欠片をつけながら笑ってくれたその時から、
俺はパティシエになるんだって決めた。
その為には製菓の専門学校に行きたいんだけれど、
中学の頃からバスケ三昧だったツケが今になってきている。
成績がどうしても芳しくない。
そして今、先生に呼び出されたのもきっとそのことだろうと、
肩を落としながら職員室にやってきた。
重い扉を開け、担任の大野先生(通称、おーちゃん)のもとにやってきた。
A「おーちゃん。」
声をかけ、振り向いたおーちゃんは教科書の表紙をつけた釣り雑誌を読んでいた。
それに気づいた俺にウインクすると、
「ちょっとこっちにこい。」と、連れ出された。
その場所は、
A「生徒会室？」
俺が一生来る機会のないと思っていた場所だった。
O「うん、俺、生徒会の顧問でもあるからね。」
お邪魔しまーす。
そう言って、
おーちゃんが遠慮なしに扉を開ければ、
A「あっ。」
机でパソコンを使って何かをしている翔ちゃんがいた。
S「雅紀？どうしたの？」
俺とおーちゃんを見て首を傾げる翔ちゃんに、
おーちゃんが「まあ、ちょっとな。」と言うと、
翔ちゃんの近くの椅子に腰かけた。
そして、
俺にも横の椅子を勧めるおーちゃんに従って腰を下ろした。
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ゆき(プロフ) - Hallさん» Hallさん、良かったです。このお話、書いていてとても楽しかったです♪久々にキュンキュンしました。こちらこそこれからもよろしくお願いします！ (2017年4月27日 12時) (
レス) id: a6a99d7dbd (このIDを非表示/違反報告)
Hall(プロフ) - リクエスト書いてくださって、本当にありがとうございました！この話、すごく好きでした。小さいときの約束を成長してから叶えるの、素敵です。幼なじみ最高でした。これからもゆきさんの話を楽しみにしています！ (2017年4月27日 10時) (レス) id: e2a496e471 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - れいれさん» れいれさん、翔くんの本音に色々なものを混ぜてしまいましたが笑 こちらこそこれからもよろしくお願いします！！ (2017年4月19日 21時) (レス) id: a6a99d7dbd (このIDを非表示/違反報告)
れいれ - ゆきさん、ありがとうございます。こんなに早く続編書いていただけるとは。朦朧としてる中で本音でちゃうとこ良かったです。これからの更新も楽しみにしてます。 (2017年4月19日 12時) (レス) id: cab6509c0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき
| 作成日時：2017年4月9日 22時
