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S「大丈夫です。俺、産みます。」
はっきりと告げれば、
ドクターは安心したかのように微笑んだ。
「そう言っていただいてよかった。
正直、男性の妊娠は症例がありません。
私たちも手探りにはなると思いますが、しっかりとサポートしていきたいと思います。
一緒に頑張っていきましょう。」
差し出された手を強く握った。
S「ありがとうございます。
産むとは言ったものの、不安なんです。
もし産んだとしても、一人で育てられるのかどうか……。」
O「何言ってるんだよ、翔君。」
A「そうだよ、一人で育てるなんて。」
M「俺たちの子だろう？」
N「そうです、私たち５人で育てるんです。」
俺たち４人がしっかりサポートするから、と
微笑む４人に、自然と涙が伝った。
正直、不安だった。
男の俺が妊娠なんて現実的に受け入れられなくて。
それに産むってどうやって？
産まれたところで、どうやって育てるんだ？
俺には知識も経験も何もない。と、
ただ未知の世界に踏み込んでいくことへの恐怖。
だから、４人からの言葉は大きかった。
うん、4人からの言葉だからこそ大きかった。
今まで、嵐として、
困難な状況も一緒に突破し、時には共に泣き、笑い合ってきたこのメンバーだからこそ、嬉しかった。
だってこの５人ならば、
どんなことがこの先待ち受けていようとも
笑顔で乗り越えていけそうなそんな気がするから。
S「ありがとう、みんな。」
駆け寄ってきた４人に、
ぎゅっと抱きしめられる。
４人から感じる暖かさに身を任せた。
おなかをそっと触れば、
少し膨らんでいるだけのそこが、
とても愛おしく思えた。
早く会いたいよ、君に。
そう語りかければ、
お腹の中がトクリと一瞬脈打った気がした。
この小さな命、全力で守って見せる。
俺の一生の何に変えても。
その時、俺はそう思えたんだ。
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翔華(プロフ) - ゆきさん» 他のお話も読ませていただきますね。ゆきさんのお話大好きです！(*^^*) (2017年7月26日 18時) (
レス) id: 5a0dcd6872 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 翔華さん» 初コメありがとうございます！いつか続編あげたいんですけど…笑 (2017年7月26日 17時) (レス) id: 1fa5ea7430 (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - 始めまして初コメします。とってもおもしろいです。翔ちゃんがママにメンバーがパパになってこれからの生活が気になります。最後まで読ませていただきますね。 (2017年7月26日 13時) (レス) id: 5a0dcd6872 (このIDを非表示/違反報告)
翔くんLove - まぢか…期待は……いつまでもしてます！ (2017年2月21日 18時) (レス) id: 97c9955a49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 翔くんLoveさん» ありがとうございました〜！番外編、思いついたら書きます笑期待はしないでくださいませ笑 (2017年2月17日 11時) (レス) id: a6a99d7dbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき
| 作成日時：2017年1月17日 23時
