けもののはなし【ワンピース】 (ページ7)

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お前って割と…… ページ7

エースと獲物の捕獲数を競うことになってしまった。

生まれて10年ぐらいかな、ずっと獣の姿で狩りをしていたから誰にも勝てる自信があるから心配ない。

こんなやつ、私の敵じゃないな。

サボはというと、私とは別に競争するつもりはないらしい。

エースが好戦的な性格で、サボが冷静沈着か。

軟禁され始めて数時間だけど、かなり性格が出始めてる。

いずれここを抜け出すつもりだし、この茶番に付き合ってあげよう。

「お前達、今日の獲物はワニかクマ、どっちにするつもりだ？」

「俺はワニにするな。ワニの方が数が多い」

『私もワニにするね。倒すのにコツがいるし、勝負も付きやすいしさ』

「お前ら、まだ張り合ってたのか……。さっさと仲直りしろよ」

サボは呆れたようにため息をついた。

しばらく険しい道を進んで行くと、川についた。

わかっているとは思うが、小川みたいなかわいいもんじゃない。

かなり荒く、大きな川だ。

ときおり、鹿かなんかが流されてきてワニの餌食になっている。

天地がひっくり返っても小川にワニが出てくるわけがない。

轟音を掻き立てながら流れる川に小石を投げ入れた。

「お前、なんで川に小石なんか投げてんだよ」

エースが怪訝な顔でこちらを見ていた。

『小石が流れる速さで、川の速さをみきわめるの。これで飛び込むタイミングを調べるのよ』

「お前、割と頭いいな……」

『割とって……』

「あーはいはい。喧嘩すんなよ。喧嘩両成敗だ！」

サボが私とエースの頭をコツンと叩いた。

「じゃあ、飛び込むぞ」

タイミングを合わせて私達は川へ飛び込んだ。