姉妹校交流会編 第1章 11 ページ12
貴方side
__突っ込んで来た真人を死ぬ気で避ける。
「あれ? 帳で守るんじゃないの?」
「糞が」
クスクスと笑う真人を尻目に、次の行動を考える。
帳が無くなれば、私は非術師となんら変わらない。
寧ろ体術で見たら、私の方が弱い。
ここは誰か援助に来るまで、待たないと不味いな。
五条さんと夏油さんはあの帳に阻まれている可能性が高い。
私だけを防ぐより、特級呪術師を防ぐ、という方がしっくり来る。
合図は尻目に見える、帳が上がる事。
取り敢えず、私が透明の帳を静かに降ろし、私と真人のガチで命を掛けた、鬼ごっこが始まった。
__どれ位経っただろう?
ひたすら真人の攻撃を避け続けて3分だろうか?
3分が少ないと感じるのは、私以外の特級呪術師のみだろう。
真人の動きは見切れるが、回数が多い。
体力ゴリラかよ。
そんなこんなで避け続けても、いつかは体力の尽きがある。
「カッ」
「はー、ようやく見付けた。透明になって逃げるとか狡過ぎない?」
と言いつつ、余裕な顔で私の腹を天逆鉾で刺す。
「ほらー。前にも言ったけけど、僕、手加減苦手なんだよね。でも、今回は百衣から君を『手加減が出来れば誘拐しろ。出来なければ、殺せ』って言われたから」
ザチュ、グチュッと嫌な音と明確に痛みが走る。
生暖かい血液が横腹を伝う感覚が気持ち悪い。
(痛い、熱い、痛い、熱い……)
冷静に反撃しなければいけないのに、思考が纏まらず、それが出来ない。
こんな痛いの、初めてかも。
そんな時、尻目に帳が上がる様子が霞んで見えた。
「あーあ、残念。タイムリミットだ。……君より此奴を連れて帰らないと」
真人がそう言いながら気絶した呪詛師を乱暴に引き摺り上げる。
「じゃあね、特級呪術師の中でも最弱さん♡ あの世で元気に!」
真人の声が頭に響きながら、私は気絶してしまった。
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陽毬(プロフ) - くささん» どうにかまだ見ぬはっぴぃえんどに帳を利用して書こうとしたらこんなことに……。帳の応用はほんとによく考えたのでそう仰っていただき嬉しいです! コメントありがとうございますm(_ _)m (2022年12月28日 0時) (レス) id: d9289f95ee (このIDを非表示/違反報告)
くさ - 宿儺を祓うんじゃなく疑似ポケ◯ンボールに突っ込むとこ、流石です。めちゃ面白かった〜!! (2022年12月27日 23時) (レス) @page47 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - Mさん» 最後まで読んでくださりありがとうございますm(_ _)m 長編だったのに読んでいただけるのは本当に嬉しくてたまりません……。面白いと思っていただけて何よりです! (2022年11月13日 23時) (レス) @page47 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
M - めっちゃくちゃ面白かったです!!!! (2022年11月13日 23時) (レス) @page47 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - マリオットさん» 随分と長かったのに読んでいただきこちらこそありがとうございますm(_ _)m 自分もこうして書いたり皆様の作品を読むことで凄く呪術廻戦への愛情を感じます。私も呪術廻戦めっっっちゃ大好きです (2022年8月25日 13時) (レス) id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:陽毬 | 作成日時:2021年6月14日 17時