臨時教師編 第1章 5 ページ8
虎杖side
突然、五条先生がパンパンと手を叩いて、俺らの注目を集める。
「はいちゅーもーく。常にはこれから、僕が苦手な文系科目と、常が抜群に得意な呪力操作について皆に教えてもらいまーす」
「え、本当?」
常先生は目を円くし、五条先生を見る。
知らなかったのだろう。
そこはやはり五条先生の適当さが垣間見えてくる。
「常は普段から引き籠もりがちだから、皆は定期的に外に引き摺り回してやってね」
「質問に答えて下さいよ。あ、皆は私に優しくしてね。まだ高3なんだから」
「『もう』でしょ? 全く、初弟子というか初生徒の成長が早いったら。この前までこーんなちっちゃかったのに。あ、今もか」
「殴るぞ身長ハラスメント」
テンポの良い愛のある貶し合いが続く。
「常さん、高3なのに臨時教師をやらせて良いの?」
釘崎の質問に同意する。
それはそうだ。
高専は4年制な為、高3はまだまだ現役だと思うんだが。
答えたのは、質問された常先生ではなく、隣の五条先生だった。
「良いの良いの。こいつは今までは五条家に引き籠もって、義両親の脛を齧りまくって、自分の術式について研究したからね。特級呪術師の癖に任務を受けないんだもん」
個人的には五条先生が言えた義理でも無いと思うのだが。
「いやいやちゃんと海外で研究して来たから、引き籠もりではないよ」
サラッと凄いこと言うなこの人。
海外とか規模がデカ過ぎて想像もつかない。
本当に年齢が2個上で済んでいるのだろうか。
96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:陽毬 | 作成日時:2021年6月10日 16時